物の…感情…?

聖は自分のデルタがわかった所で

今まで聞こえてきた声を振り返ってみた。

「そういえば…色々導いてくれていた気がする…あれは

亡者なんかじゃなかったのか(失礼)。」

その横でリュカはにこにこ歩いている。

「☻」

「その顔やめてください…笑」

上の絵文字のようにリュカは聖を寮へ送るまで

ずっとニコニコしていた

「だってさぁ。本当はやっちゃいけないけど自分の中に

ルチルが2つ存在するんだぜ?超面白いじゃん」

「はぁ。そうなんですかね…?」

やや戸惑い気味に答える聖。

「さ、寮が見えてきたぞ。じゃあ我とはここでお別れだ。

じゃあな。楽しかったぜ!またいつか遊んでやるよ」

遊ぶって…遊ぶって言うより面白がられてるだけのような…

まぁいいか・・・

「はい、楽しみにしてます^^;」

クールに笑みをこぼしリュカは去って行った

そのとき後ろからバン!と肩を強く叩かれた

「や、どうだった?聖くん」

数十分前まで一緒にいた…

「委員長!」

「委員長じゃないんだけどね^^;まぁいいや」

少し呆れ気味に答える律。

「私も居るぞ」

そこには星月夜美がいた

「あ…星月…さん」

「夜美でいい」

夜美はつんっと言い放った

「それでどうだったんだい?!」

気になって仕様がないらしい律は眼を輝かせながら

聖へと近づいてきた。

「ち、ちょっと近いですw」

「あぁ、ごめんごめん」

全く反省してないような顔だったが

離れてはくれた。これで安心してルチルの話ができる

「俺のルチルは…」

「あ…律…ここに居たの…?」

律の後ろから声がしてきた。

「あ。夢時くん」

夢時と呼ばれた少女は制服をロリータ・ファッションに改造して

あり、ツインテールの美少女で、まるでフランス人形のようだった

「夢時…?」

「あぁ、君はまだ知らなかったね。彼女は夢時流香(ゆめじ るか)くん。

デルタ学園の救護役をしている」

「…よろしく」

救護役とはリアルで言う保健の先生みたいなものだ。

「流香ちゃん←いきなり のルチルって…?」

「…治癒能力…あと…あたし3年…」

治癒能力かぁー

と感心しているとあることに気がついた

「あれ?ちょっとまてよ?もしかして先輩…?;;」

「…そうだよ」

「すみませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁorz」

なんてことだ。俺は先輩に重大な罪を犯してしまったらしい。


Next*7


はいw

皆様おひさしぶりーふ!

   ・

   ・

   ・

はい、ちょっと黙りますw


えっとですねぇ


長らく放置してしまい


大変申し訳ありませんでした><


まぁ元から読んでる人あんまりいませんけどねw


しかし始めて2日連続更新ですよ


これから面白くなってきますよー


誰も見てないけど(泣)


では新キャラのキャラ紹介!


夢時流香(ゆめじ るか)

高校3年

階級 ファイ

ルチル 治癒能力

好きな物 ロリータファッション、ゴシックファッション



以上です


では次回でお会いしましょう


そして聖はリュカの元へと進む。

「此処が・・・エプシロンの教室棟…?」

たった5人しかいないエプシロンの教室棟だが

予想以上に大きい

「お城みたいだ…」

そうだね。

あははっ・・・中はこんなもんじゃないよ?

また…声。

亡霊かなんかか?

ここではルチルが暴走し亡くってしまった人は少なくないという。

「誰だ。そこにいるのは」

 !?

急に誰かに声をかけられた

振り返ってみるとそこには蒼く深海のような

美しい瞳をして漆黒の髪美青年が立っていた。

「え、えっと・・・」

あまりにもその美しさに呆気を取られ

何も言うことが出来なくなった。

「ふうん…お前、面白いルチルを持っているな」

それを聞いた瞬間聖は驚いた

「もしかして…小此木リュカ…先輩?」

たじたじと戸惑った様子を聖が見せると

青年はクールに笑う

「ああ。我(わたし)は小此木リュカ。エプシロン3年だ」

リュカは興味深そうに聖を見た

「それにしても珍しいルチルだな」

聖は自分のルチルが分からない。

だから珍しい、と言われてピンとこなかった。

しかしどこか嬉しいような、そんな優越感に浸った。

「えっと、先輩にはお願いがあって来たんです」

「何?」

冷たく言い放つリュカ。

どうやら彼は本当に聖のルチルにしか興味がないようだ

「俺の…俺のルチルを教えて下さい!」

リュカのめが見開かれる。

「お前…こんな面白いルチルを持ってて自分がどんな

ルチルを持ってるかしらないのか?!」

動揺する聖。

「あ、そうだ。お前、名前は?」

あ。と、口を開け

「如月 聖です」

「ふぅん…聖か。いい名前だな。よしじゃあ我がお前にルチルを教えてやろう」

「本当ですか!?」

思わず目が輝く聖

リュカはニコニコしながらこう言った

「一つ条件がある」

え…?

条件とかあんの…?

「お前のルチルを分けろ」

「は?」

ルチルを分ける?は?この人なに訳の分かんないこと言ってんの?

「その代わり俺のルチルの5分の1をお前にやろうだから

お前も自分のルチルを5分の1分けろ。それで教えてやる」

まぁ向こうのルチルがもらえるなら…悪いことはないかな

「分かりました」

承諾しちゃって良かったのかなー…?

「よし、交渉成立。ただし、分けてもらったことは誰にも言うな?

絶対だぞ言ったら我のルチルは返してもらう。いいな?」

よし、これならきっと破らないぞ…

「はい、守ります」

「うん、良い眼だ」

聖は苦笑し、再びリュカを見る。

「最初にルチル交換を行う。我が『トレード』と言うからお前は

『5分の1』と答えろ。いいな?」

「了解です」

お互い目を瞑り神経を集中させる

「『トレード』」

「『5分の1』」

ぱちっ

眼を開けるとリュカの頭の上に

人のルチルを見る。と書いてあった

「これが・・・リュカ先輩のルチル…」

反対にリュカの方も感心していた

「へぇー面白いな本当にwww」

「よし、じゃあ先輩!俺のルチルを教えて下さい!!」

トレードもしたことだし。と

聖はわくわくしていた

「お前のルチルはな・・・」

何となく緊迫する空気。それがどこか心地よい

「生物でないもの、つまり道具だ。道具の声が聞こえるんだ。

声とか、感情とか。普通は感情を持たないものの感情が分かるんだよ」

物の・・・感情・・・?


Next*6





望浪達が聖を実家に一度だけ連れていってくれる

約束をしてくれて聖は安堵していた。

でもそれより聖は自分のルチルがなんなのか

早く見つけたい、なければ転校だと

深く考え込んでいたところだった。

「はぁ・・・」

と、大きく溜息をつくとドン!と、

後ろから強く肩を叩かれた。

「痛っつ・・・」

そこには委員長・・・もとい、水河律が立っていた。

「自分のルチルが見つからなくて

悩んでいるようだね。もし持っていなかったら・・・って」

「勝手に人の心を読まないでください」

彼は人の心を読むことができる。それが彼のルチルだ。

「ははっ。ごめんごめん^^;でも君がここに入学出来た以上、

聖くんがルチルを持っていない筈はないんだ」

聖は大きく目を見開いた。

「そうなのか?!」

「そうだよ。そもそもここはルチルを持っている者が通う学校。

まだその能力は目覚めていなくても、ルチル所持者ならば

入学することは可能なんだ。まぁいつ目覚めるかは、

誰にも分からないけどね。ルチルを持っている人なら誰がルチル

所持者なのか分かるはずだよ」

聖はその時、やっと自分がルチルを持っていないのに

デルタに入学できたことを悟った。

「その人が、どんなルチルを持っているかまでは分からないんだな?」

「うん、そうだね。まぁこの学園には人のルチルが見える人もいるけど

あの人はあまりお薦めできないかな」

ルチルとはその人にある無限の可能性。なら

そんなルチルはあってもおかしくはない

聖はぜひその人に自分のルチルを見てもらいたいところなのだが

委員長はなにやらその人をあまり良く思っていないようだった。

「どうして?」

聖は素朴な疑問をぶつける。

「その人は小此木リュカ(おこのぎ りゅか)という

男の人なんだけどね、その人は階級がエプシロンで

力が強いから少し危険なんだ。何かあったら大変だし、

あまり行くことには賛同できないなぁ」

小此木リュカとはエプシロンという階級の人間らしかった。

エプシロンといえばデルタ学園でも3人~5人しかいない

能力の強さが特別高い階級の人たちだ。

たしかに危険ではあるかも知れないと聖は思う。

しかし、

「俺・・・危険でも、その人・・・リュカさんに会いに行きたいです。

俺は分からないと本当にヤバイんです。

だから、それさえ分かればきっと俺のルチルが目覚めると思うんです!」

ふぅ・・・と一息ついて律。

「そうか・・・君がそう望むならそうすればいいさ」

聖は小此木リュカの元へと進む。


NEXT*5


人物紹介


小此木リュカ(おこのぎ りゅか)

高校3年

エプシロン所属

ルチル 人のルチルが分かる


今回短めでした。


次回頑張ります