11月に日生劇場で行われたオペラ「トスカ」の舞台見学と、舞台を作っている演出家や美術さんのお話を聞いてきました。

 

今回は、舞台がどのように作られているかのお話と実演を見させていただくイベントのため、通常は撮影禁止の劇場内も撮影することができました爆  笑

 

日生劇場は、音の響きの良い作りになっていて、形も蜂の巣のような独特な造りになっているのが特徴的で、初めて入った時には、その造形美に驚かされます。

 

そして、「トスカ」の演出家の粟國淳さんから、スライドを使用してのお話がありました。

舞台演出は、だいたい2年前くらいからオファーをいただく。

誰が自分の作りたいものを作れるか?を考えて、デザイナーチームを編成する。

 

オペラだとすべて楽譜で、戯曲を音楽劇にする。

楽譜が、どういう絵面になっているか?

どんなスピードで、どんなテンポで作られているか?

どこが自分的にいい意味で引っかかるか?

「ここは絶対こう見せたい!」にどう持っていくか?

 

オペラは楽譜という決まりの中で作っていかないといけない。

しかし、「トスカ」はオペラに向いていない。テンポが速すぎるからメロドラマには向いていないというところから始まった作品。

 

作曲家のプッチーニは、「アリアを書いたが本当に必要か?もしよかったらカットしてもいいよ」と言ったため、プッチーニを周りが止めたり、戯曲を書いたサルドゥには、「戯曲通りにやってほしい」と言われたけど、川には飛び込めないとなり、メロドラマに向かないところを力にしたいとなった。

 

粟国さんには1つのテーマがあり、若い世代に本当の舞台を劇場でLIVEで味わって感じてほしいという思いがあり、本質のオペラのポテンシャルを味わってほしいと思い、中高生を呼んでトスカを見せたそうです。

 

「楽譜からいろんなことを掘り下げて演出を考えていくが、演出家が言っていることが必ずしも正しいわけじゃない。あくまで好み。」とおっしゃっていました。

 

 

続いては、美術担当の横田あつみさん。

横田さんは、実在した建物で物語が繰り広げられる「トスカ」を自分ではやりたくないと思っていたそうです。既に存在しているものが元となるため、デザインに自由がないためだそうです。

 

ローマの空気を再現したいからロケハンに行ってきてと粟国さんに言われ、昨年行ってきたそうで、ミカエルの像を使いたかったそうですが、諸事情で無しになったそうです。

 

(スライドで画像を見せていただけて、まさかのミカエルにここで遭遇するとはw 諸事情とは、もしやドーリン関係かな?とお察しします。。。。)

 

羊飼いを足したいという変な依頼が粟国さんからあった。

 

粟国さん:「ローマ人として見せたかった。」

 

最初に3Dプリンターで模型を作るそうです。

こんな感じですね。

 

窓と扉、出窓などは、20分間の休憩時間に大道具を張り替えて使い回しているそうです。

 

裏は狭く、天井が低いため、空をなるべく見せながら回転させているそうです。

 

舞台美術を作成するときには、図面に見切れ線を引いて作成するそうです。

日生劇場は最新の劇場より客席が低く、間口も広く左右は見切れにくい上に袖は狭いため、大道具は袖に隠すことができないそうです。

 

最近では、紗幕への印刷ができる機械もでき、ドラムの長さが30Mや50Mのものに、すごい時間をかけてプリントするそうです。

 

紗幕を印刷すると、こんな使い方ができるそうです。

 

正面から光を当てると、、、

 

正面のライトを調整して幻想的に。

 

紗幕の裏から光を当てると、、、

後ろで振っている物が見えつつ、紗幕の画像も透けて見えるようになります。

 

紗幕プリンターは写真の印刷も可能だそうですよ。

ぜひ、お試しあれ。(って、いつするんだ(笑))

 

 

そして、衣装担当の増田恵美さん。

古代ギリシャの頃の衣装がこの時代に流行った。白のモスリンドレスが当時主流だったが、照明の関係や、白が特別な色のため使うのが難しかったため、今回は10年くらい先回りした色付きになった。

 

シルクのシャンタンという糸を使っている。縦糸と横糸の色が違ってきれいに見えるそうです。

 

粟国さん「よく、赤を使うトスカが多いが、そこに行きたくなかった。2幕でブルーの衣装が決まっていたから、白もブルー系もダメ。ローマの6月はすでに温かく、日常的に会いに行く時に着る服は華やかな色のものにしたいと思い、オレンジにした。」

 

教会に入る時、女性は髪の毛を見せられないというのがあり、帽子は使ったが、顔に影が出ないように工夫したそうです。

 

最後に照明の大島祐夫さん。

4分くらいにまとめた、照明をセットしてから大道具をセットしていく動画を流してくださいました。

 

1番最初に照明を吊るす必要があるため、最初にセッティングするけれども、実際に色味や明るさの調整は、すべての美術等のセッティングが完了した後から作業を行うことができるため、とにかく待ち時間が長いとのことでした。

 

どういうコンセプトでやるかをざっと演出家から聞き、美術からプランが上がってきて、稽古を見つつ、演者の動きを楽譜上に書いていき、大体この辺でこんなことをしたいというのを、色や雰囲気をスコア上に稽古場でメモ書きをするのだそうです。

 

「時間を操ることができるのが、照明の面白み。ゆっくり暗くするとか。

口で説明しても伝わらない。現場に来て演出家にジャッジしてもらうのが辛いところ。壁にあてた光の色で、その時の心情を表現する。今回は、ガラスを入れて、ボコボコさせた。」

美術横田さん「大理石を上品に描いたのにボコボコにされたプンプン

 

粟国さん「青く染められちゃうしね爆  笑

誰が正しいとかではなく、こういうことは起きてしまう。」

 

照明大島さん「牢屋のシーンでライトの角度が厳しかった。

格子状の窓から太陽の光が入るようにしたいのに、実際に大道具を入れたら照明との距離が最初の図面の状態では上手く取れなくなって。。。僕らが苦労してやればいいことなので(苦笑)

 

機材は300~400くらい使うかと思ったが、200台使った。」

 

衣装増田さん

「着替えは30秒。出て入るのも含めて。1分あると嬉しい。50秒あるとできるよね?と演出家に言われる。」

 

ということで、実際に生着替えと転換を実演してくださいました。

 

 

そして、パネラーのみなさんでストーリーを簡単に再現してくださりました。

 

そして、実際に舞台の上に上がっての舞台見学照れ

 

ついつい場ミリを見ちゃう(笑)

 

オーケストラピットと誰もいない客席。

 

じゃーん!日生劇場舞台デビューです!!!爆  笑

 

丁寧に描かれた大理石。すべて美術で石ではありません。

まるで、外構の色見本みたいですねウインク

 

これも当たり前だけど鉄じゃないです。

 

レンガを描いた壁。まるで本物!!

 

扉の裏から見た景色。

 

そして、裏側には小道具とか、、、

 

モニターとか、、、

 

そして、マグダラのマリアの絵も。

影も美しいですねおねがい

 

この床のデザイン、どっかで見たことあるんだよなー。。。どこだったんだろう???

 

 

そして奈落の底ww

 

劇場の外の壁にも額が飾ってあったのでパシャリ。

 

トイレもきれい♪♪

 

ロビー天井もおしゃれなデザインになっていました☆

壁も美しいおねがい

 

 

普段は劇場に行っても人が多いのでじっくり壁を見ることもなかったりしますが、こんな風に、劇場を知る、舞台の裏側を知るという体験が楽しいこの頃ですウインク

 

モノづくりには様々なドラマや裏話がつきものですが、その一部に触れることができて貴重な体験となりました。

 

いろんな舞台を見るのが楽しくなりますねニコニコ

 

 

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