チェスにおいて序盤から「イニシアチブ」を取っている状態とは、
どのような状態を指すのか。
これを厳密に定義しないまま、盤面を展開しても
いつまでたっても自分にとって望ましい局面が現れるはずがない。
これは、チェスの棋力や経験に関係することではなく、
およそどのような分野であっても同じ。
自分が求めるゴールをしっかりと定義することこそが大切である。
そこから逆算して何を行っていくか、
積み重ねていくにせよ、非連続な発想と行動で局面を展開するにせよ、
「逆算」すべき状態や対象がわかっていないのだから、
この思考や発想のフォーマットに乗せることがそもそもできない。
可視化や言語化が大切である。
しかも出来るだけ具体的に。
チェスにおける「イニシアチブを取っている」状態とは、
まさにキングへどれだけ利き筋を向けられるか、その一点に集約される。
単なる駒取りゲームではないチェス、
すなわち、チェスの本質を追求するためには、
「取った取られた」というやり取りもすべて「相手キングへのプレッシャー」を軸に評価すべきである。
対して「イニシアチブを取らせない」という戦略も当然にあり得る。
それは、自軍のキングを守り切るということになる。
いずれも正しい。