取り急ぎ会長に電話をいれました。
計画を実行する事を報告する為に。
そうか。いよいよその時が来たんだね。頑張ってくれたまえ。よく考えて夫さんに真意を聞けばいいよ。私はなかなかそちらへ行くことが出来ないからね。
私がいないときは、錦戸君を頼るといい。彼は、ああ見えて結構真面目で頭もいい、きめ細かく考えて力になってくれるだろう。
それは、もう十分すぎるほど感じていました。
電話を切るとしばらく、考え事をしました。
夫も女も私も花さんも錦戸君もXデーに関わる全ての人が全員同じ会社の人間なのです。
入社時にボスが、わが社の人間はみんな家族です。一山一家の精神で、強い連帯感の中で
協力して、道を切り開いて行ってくださいと言っていた言葉が蘇ってきました。
皮肉な事だなと思いました。
自分に今まさに起こっている問題でしたが、どこか客観的に見ている自分もいました。
Xデーの前に弁護士さんとアポイントをとりました。
一度、心を整理したかったのと、夫が離婚を選んだ時は、一気にそちらの方向へ傾いてしまう
ような気がしていたからでした。