あれから、すぐに花さんとはもう一度カフェでお茶をしました。
 
夫が女と会う事を阻止したいと思っていることと、場所が横浜ではなくなり、地元で花見になったことなどを説明しました。
 
もうすぐ半年が経つんですよね・・・。なんで気持ちが切れないんだろう。夫のメリットが分からない。
間が空いたから、余計会って欲しくないんですよね。また燃え上りそうで、お互いが求めそうです・・。
 
そうだよね・・・・。
 
ポットに入った紅茶をお互い注ぎ合いながら、しばらく無言が続きました。

昼下がりの暖かい日でした。
窓の外では、お散歩途中のおばあちゃんが、手押し車に腰掛けて一休みしていました。

私、夫とこのまま家族でいいのかな…?

不意に言葉が出ました。

良いも何も、今までだって、これからも家族でしょう?

私はそうありたいと思ってましたけど、人の気持ちは、変えられないですよね。
あんなにお願いしても、不倫をやめてくれなかった。それほどに夫は、女が、好きなんじゃないかと思って・・。

胸が、ぎゅっとしました。
認めたくない気持ちと現実が複雑に交差していました。

この先も、誰かの事を思い続けて、でもしょうがないからって家族としてやっていくのが、嫌なんです。

花さんは、私をじっと見ていました。

じゃあ、夫さんに一番大切な物が何なのか、気づいてもらおうよ。
その過程で、夫さんの一番大切な物が女なら、さやちゃんだって諦めつくよね?

はい…。知るのは怖いですけど・・。
 
チャンスかもしれない!

チャンスですか・・・・???