用事が済んだら、またこの駅を通過する花さんから帰りに待ち合わせしてお茶しようと誘われていました。
どのような話になったのか聞きたいからと笑顔で手を振ってその先を行った花さんに、今は申し訳ない気持ちでした。
何をしにあなたはこの場所に来られたのですか?と言われたのと同じです。
先ほど利用したコーヒーショップを横目で見て、
その先のケーキ屋さんと喫茶店を両方行っている
少し明るめのお店に入りました。
花さんを待つ間、さっきのやりとりを何度も考えていました。
あかの他人からすれば、必死になっている私が
なんでそこまで思い詰めているのかと思うのかもしれません。
そんな事を考えていると、花さんがやってきました。
ゴメンさやちゃん!遅くなって!お腹すいちゃった^^
と花さんはお道化てメニューを開きました。
表情が暗い私を見て、少し真顔に戻ると
これ頼んだら話聴かせて。と言いました。
で、どうだった?
一通り説明しました。花さんに色々書き出してもらったのに
全て聞けず、すみませんといいながら。
そうだったのね・・・ でもかえって良かったのかも。
弁護士さんの相性も大切だと思うし、この先例えば何か行動起こす時でも
親身になって考えてくれる人じゃないと上手くいかないと思うのね。
まだその時じゃないのかもしれないね。
それと・・その弁護士さんも不倫してたり(笑)
びっくりした顔をしている私を見て
あはははー冗談冗談!
だってさ、そこまで拒絶しなくてもいいじゃんねーー。
なんかあたかもそれじゃ不倫の弁護はしたくないーー
って言っているように聞こえたからさ(笑)
花さんは暗い私を盛り上げようとしてくれているのだと思います。
ありがとうと心の中でつぶやきました。
でも真面目な話、ちゃんと不倫はよくない!さやちゃんの味方になってくれるような
弁護士さんじゃないとダメだと思うから、その辺りはもっと時間をかけよう!
うん・・・・。いつもありがとうございます。
そう言うのが精一杯でした。
街中は、夕日が差し込んできて、オレンジ色に染まっていました。
店員さんがせわしなくロールカーテンを下ろしているのをじっと見つめていました。