体の異変

出張まで、あと少しと迫っていました。

花さんとは、メールでやりとりをしていましたが、いいアイデアが浮かばないまま、夫の計画は着々と進んでいきました。

全日空○○便の6時30分発のチケットとれた

それでどうすれば？

チケット送る

それでどうすれば？

空港に迎え行くよ
（○さんは？←しつこい）

空港で抱きしめてね♡

うんぎゅーっとぎゅーっと抱きしめるよ

その日泊まるホテルは、あたしがとるよ
部屋に露天風呂つきのやつ探すよ

楽しみ

いっぱい愛してね

うんいっぱいしようね

しようね･･。わかってはいましたが、言葉にされると、やはりダメでした。
カメラでみた写真の残像が、フラッシュバックして、トイレで何度も吐いてしまいました。

気持ち悪いわけではないのに、何度も何度も吐き気が襲いました。全身の神経が、緊張しているような変な感覚でした。

体が変･･。早く薬飲んで寝よう･･。
携帯を戻して、薬を飲んで、また吐いてしまったら眠れない･･。
ここまでの事はハッキリ覚えていました。


さや！さや！起きろ！何でこんなとこで寝てるんだ！！ほらっさや!!起きろ!!

ズキン！と酷い頭痛が襲いました。だるい･･。

うっすら目を開けると、トイレの壁にもたれていました。

おい！何でここで寝てるんだ！

うん…気持ち悪かったから・・だるい･･

これ！なんだ！

夫の手には、薬の入ってた袋がシワシワになって握られていました。

うん･･？

お前どれくらい飲んだ？

････。3錠。

･･。一回でどれくらい飲むんだ？

半錠。

････。バカか。

････････････。ねぇ。お願いがあるんだけど。