ネックレス貸して!
え??なんで??
いいから貸して!!
やだ!オレのだもん!なんで急に!
夫はいつもの逆切れ態勢に入ってきました。
そんな物大事にしているあなたに腹がたつ!!
負けるものかと思いきり夫を睨みました。
ネックレスの事を引き合いに出したら、メールを盗み見ているのをバレテしまうかも、という思いもありましたが、私の怒りの蓋がパカッと開いてしまいました。
見たこともないネックレス!!どうせ女にもらったんでしょ!!
あなた別れたんでしょ!だったらそんなものもういらないよね!!
(別れてないの知ってるけどね)
そんなの大事に持ってて未練たっぷりなのね!!
凄い形相だったと思います。こんなに大きな声を出したのも、怒ったのも今まであまりありませんでした。
逆ギレ態勢に入っていた夫が一瞬ひるんだのが分かりました。
別にそんなわけじゃない・・。深い意味は、ないけどこれをさやに渡すのはイヤだ。
なんで?
渡すのは嫌だけど、外すのはいい。
は?なんで?
俺のネックレスだから・・・。
じゃあそのオレのネックレスみせて!
と言って睨みながら思いっきり手を出しました。
夫も、無言で拒み続け不穏な時間が流れました。
もう一度手を前に出し、
それを大事にする理由を教えて欲しい!!
と言いました。
夫は、大きなため息をつき
面白くなさそうにネックレスを私に渡しました。
そこで、一瞬自分に罪悪感を持ってしまい、
私がこれからは、持っておく!気がすんだら、あなたに返すわ。それまで持っておくって約束する。
と意味不明なことを口走ってしまうのでした。
後で冷静に考えると、なぜ私が大切に保管をするのか?気がすんだら返すのか?? 全くもって意味不明なのでした。
夫は、不機嫌そうに 外食出かけるぞ!というと
車に乗り込みました。
この後、子供達を迎えに行き、そのまま何事もなかったように食事をしましたが、夫はあまり笑いませんでした。
その帰り道スーパーに立ち寄り買い物をしていると、店舗前に色々なゴミ箱が設けられておりました。
もえるごみ、ペットボトル、缶、瓶、燃えないゴミ。
もえないゴミ・・・?
あっ。私持ってる・・・。燃えないゴミ。
ポケットにある女のお守りを一刻も早く手放したかった、私は夫との意味不明な約束をあっさり破り、ごみ箱に捨ててしまうのでした。ゴメン
そんなことをあっさりやってしまう私の中にも、ブラックな気持ちが存在しているんだなぁと思った出来事でした。
結局その後、一度も夫はネックレスの在り処について私に聞くことはありませんでした。