【海外在住】子供の日本語学習のあの手この手・7選。 | ジュナ日記 in バリ島

【海外在住】子供の日本語学習のあの手この手・7選。

こんにちは!バリ島のメグ(@megufit77)です。

バリ島にお嫁に来て16年目、うちには今年高校生になる長男、中学生の娘、小学校3年生の末っ子がいます。私たち家族は4ヶ国語体制で、家の中では私が日本語、主人がインドネシア語、祖父母がバリ語を話し、学校では英語という多言語環境です。

 

 

 

外国に住んでるなら、子供達は英語も無理なく覚えられて、いいわね〜。

 

 

ってよく言われますが、自動でバイリンガル、もしくはマルチリンガルになると思ったら大間違いですよね。それにむしろ、「日本語がやばい!!!」

海外在住の親子なら、きっと「いかに日本語能力を育てていくか」に悩まれることと思います。

 

我が家も、子供たちが幾つかの言語を操るようになるまで、決して簡単な道ではなかったし、何を隠そう今も現在進行形で「いかに日本語能力を伸ばすか」に悩んでいます〜!

 

効果あり!を実感する日本語学習7選。

この記事では、私が子供達の日本語能力をアップさせようと、3人の子供たちと実際に取り組んでいる「あの手・この手」の中から、「効果あり!」と感じた7つの方法をご紹介します。

同じように子供達の日本語学習で悩んでいる親御さん、海外で子育てを始めたばかりの新米ママ・パパや、海外に語学のために親子留学しようとお考えの親御さんにも参考にしていただけたらと思います。

幼稚園時代の、「こどもちゃれんじ」は最強。

こどもの教材といえば、こどもちゃんれんじ、と言っても過言ではないくらい有名ですよね。これ、海外にいるからこそ、めちゃめちゃ役に立つと思うんです。
海外に移住してきた翌年に出産し、日本人の友達も、相談できる相手もいないまま、長男を抱えて不安な日々を送っていた私。トイレトレーニングや歯ブラシの教材がいいなぁと思って、2〜3歳向けのコース「こどもちゃれんじ ぽけっと」の途中から受講を始めました。

日本の実家に届いた教材を実家の母から転送してもらうという方法で、幼稚園卒業まで、この「こどもちゃれんじ」を続けました。

DVD教材だけでも価値あり 

毎月、冊子とDVD、学習付録がついてくるのですが、このDVDがとても良かったんです。こどもがエンドレスで見てしまう、不思議な中毒性のあるDVDで、一ヶ月経つ頃には、セリフをすっかり丸覚えしちゃうんです。
なので、自然と日本語が話せるようになっていきました。
DVDには、MCのお姉さんやお兄さん、同じ年齢ぐらいのこどもや、しまじろうやミミリンやその仲間も出てきて、日本で暮らす上で、その年の子供達が経験するであろうことや、知ってほしいことを、一年の季節感を絡めながら、うまく網羅していくんですね。無理なく、自然にこどもに入っていく感じ、がありました。車の中のDVDで見せるのもいいですよね。

息子が15歳になった今でも、「ご飯は左、汁物は右〜♪」ってメロディーを覚えてるくらい。
日本に住んでいなくても、四季折々の文化を、まるで日本に住んでいるかのように知ることができるんですよね。当時飼い始めた犬に、しまじろうとミミリンと名付けるくらいに大好きな教材でした。

日本語だけでなく、日本人の作法や、文化を、こどもに自然に吸収させることができるという点でも、小さいうちにオススメの教材です。

ひらがなまで、ここでやっておく!

こどもちゃんれんじは、ほっぷ(年少さん)すてっぷ(年中さん)じゃんぷ(年長さん)と入学前までに、ひらがなも覚えられる教材が付いてきます。海外だとひらがなの教材を探すのも一苦労だったりしますが、こどもちゃれんじの付録で、ひらがなマスターできちゃいます。

日本の実家に届いて、実家の母から転送してもらっていたので、おばあちゃんが日本から送ってくれるお菓子も、息子の楽しみの一つでした。

日本語補習校・日本人学校

もうこれは住んでいる地域に日本人学校や日本語補習校あるなら、という形になると思います。
私たちが住んでいるバリ島には補習校があるので、うちの子供達も幼稚園の頃から通っています。三人三様で、上のお兄ちゃんは5年生まで通って退学、長女と次女は今も通っています。(長男の退学はマルチリンガルに成長する上での、苦渋の、かつ必要な選択でした。この辺はまた、別記事で詳しく書きますね)

補習校の良いところは、たくさんありますが、強いて言えば

  • 日本人のお友達がたくさんできること。
  • 日本文化に触れることができて、運動会などの行事もあること
  • 日本語で話す機会が定期的にできること。
  • ついていける・ついていけないに関わらず、学年相応の日本の学習進度を知れること

日本人会に入らなくちゃとか、面倒に思われることもあるかと思いますが、学年が上がっていくにつれて、私は補習校に通わせてよかったなと思っています。

小学生時代は、NHKの「Eテレ」最強

日本のテレビを見れば、日本語が耳から入るし!と思って、うちも日本のテレビが見られるようにしてありますが、子供達は民放のテレビって、ただ流れてるだけじゃあまり見ない

でも、うちの末っ子(小3)は、実はEテレの学習番組どハマりしています。

 

コロナのパンデミックで、バリ島の学校は既に1年間以上、完全オンライン授業が続いています。
中学生の二人は通っている学校のオンライン授業が8時から始まるのですが、私とホームスクールをしている末っ子は、8時から9時まで、のんびり朝ごはんを食べながらEテレを見ることにしたのです。

 

食事の時にテレビをという件に関しては、もう、背に腹はかえられぬので批判も承知です。
毎日固定の決まった時間に、無理なく、自然に「Eテレを見せる」というタスクを押し込むため、これだけは容認しています。

バリ島時間の朝の8時から9時は、日本時間の9時から10時。いい番組が多いんですよ。ちょうどいい番組がない時は、テレビにミラーリングでNHK for Schoolを。学年や興味に合わせて番組を選んで動画を見ることができます。うちの子がよく見ている番組は下記の通り。

ウェブサイトで選んでテレビでミラーリングするととっても便利なので、ぜひやってみてくださいね。

王道:日本語の絵本

これは生まれてからずっと取り組んでいることですが、絵本を読んであげること。私は一時期小学校の図書館司書をしていたことがあって、地域ボランテイアの先輩お母さんから、自分が子供を持つ前に「子供にオススメの本」など教えていただいたり、自分が子供の時に好きだった絵本などを、帰国のたびに買い集めて、バリ島へも持ち帰ってきました。

 

日本語は話せるようになっても、圧倒的に語彙力・表現力が少ないんだよね

 

というのは、海外育ちのお子さんを持つ親の共通の悩みかと思います。でもやっぱり日常会話で使わない「活字の表現」を知っているか知らないかは、子供の語彙力・表現力に大きな差を生むと思います。

なので、日本語・英語どちらでも、これいいなとおもった絵本は買ってしまう。

実は私が小さい時に、母が「本だけはケチったらダメ」「本は我慢しないでどんどん買いなさい」といつでも本を買ってくれていたので、私自身が本が好きだからというのはあります。

読み聞かせはもちろんですが、子供が少し字を読めるようになると、おままごとの一環でしょうか、姉妹で読んであげっこしたりする姿も、よく見かけました。日本語の絵本も英語の絵本も共通しておいています。
少し大きくなった今、上の娘は最近、日本語の絵本を日本文化の資料?として使っていることが発覚しました。彼女はパティシエになりたいので、和菓子の種類を勉強したいのだそうです。

 

「和菓子の本」などの福音館書店の「たくさんのふしぎ」シリーズや、教育画劇の「行事の由来えほん」は、日本を知る教材としても非常に役立っています。絶対買って損はないシリーズだと思っています。

 

漫画やアニメ

少し大きくなってきたら、漫画やアニメが断然オススメです。もう、観るだけでいい。観てくれるだけでいい。小学校高学年くらいになると、日本語がきつくなってくるんです。学習言語が英語だから、すでに英語のほうが語彙力も表現力もうんと上になっている子供達にとって、日本語で媒体に触れるのはちょっとしたストレス。おしゃべりならいいけど、補習校の日本の教科書も本当に辛い。

でもそんな時に日本のアニメと漫画は本当にいい仕事するんですよね。

うちの長女は、一旦諦めかけた日本語の勉強を「アニメが観たいから」という理由で諦めずに今も続けてくれています。アニメを見てくれているおかげで、日本語の発音やしゃべり方も、日本人っぽく居続けられる気がしています。

ちなみに、長女は小学校4年の時に読んだ、「夢色パティシエール」という漫画がきっかけで将来パティシエになりたいと言い始めました。

 

高校を卒業したら、日本かフランスのお菓子の専門学校へ留学したいのだそう。
この漫画はきっかけにすぎませんが、自分の将来の夢のきっかけを得ることができて、今ではモンブランやデコレーションケーキも自分で作ってしまう腕前。将来どうなるかはわからないけど、打ち込めるものに出会えたという点で、漫画やアニメってオススメだなって思います。

 

日本帰国時に日本の小学校に体験入学

海外在住の子供達が、日本に一時帰国する間に、日本語能力を一気に上達させる方法の一つで多分最大の効果があるのが、これ。日本の小学校への体験入学です。

受け入れ先の小学校によって、許可されたりされなかったりは色々だと思います。

私の場合、帰国一ヶ月前ぐらいに、市の教育委員会に問い合わせて、通わせてもらったことがあります。

オススメは小学生のうちです!

この時の学校生活の経験がきっかけで、漢字の勉強方法を知った(日本の子供達が、毎日漢字を地道に練習していることを知って、自分もやってみて、練習がいかに大事なのかを実感できた)のは大きかったです。反復練習の大事さ、わかったか〜!って思いました(笑)

それに、日本のお友達ができて、帰国のたびに遊びに来て仲良くしてくれるので、日本語を勉強するモチベーションになるという点もありました。

日本の学校での異文化体験(になりますよね)は、海外生まれとはいえ日本人でもある子供達にとって、とても良いカルチャーショックだったと思います。

お願いしてみる価値は大いにありますよ。ちなみに、末っ子は日本の幼稚園に体験入学しました。地域によって受け入れにはかなりの差があると思います。私の実家は過疎化が進む田舎で、どこも子供が足りなくてっていう状況なので、必要な費用を支払えば明日からでも、という感じで受け入れていただきました。幼稚園バスでの登園など親子でいい思い出になりました。

手作りカードで漢字神経衰弱

子育てを始めて15年、実はありとあらゆるカードを作って、子供達と遊んできたのですが(別記事でまとめますね)子供達が一番白熱して、学習効果があったと感じているのは「神経衰弱」です。神経衰弱の形にしてしまえば、いろんなトピックで遊べるのですが、おすすめは漢字です。

カードといっても、折り紙でもいい。裏が透けて見えなければいいんです。

例えば、日本語補習校などで漢字を習ってきますよね。その漢字を10個くらい選んで、カードを作ります。一枚には、漢字、対の一枚には読み方を書きます。これで神経衰弱をするわけです。

その時に子供が習っている漢字が一番効果的ですので、長く使うとか色々考えないで、そのへんの紙で大丈夫。おすすめは100均の柄折り紙。15cm角の一般的な折り紙です。それを9等分(5cm角)に切って使います。
子供に書かせるのが一番ですが、最初はお手本を書いてあげてもいいと思います。

  • 子供が自分で書くとさらに効果アップと思います
  • 漢字のカードか読みのカードかが
    分かるように蛍光ペンで色つけ
  • 一旦並べて、読みと漢字を確認したらゲーム開始
  • 盛り上がりますよ〜!!


裏に、漢字を書いたのか、読みを書いたのかわかるように蛍光ペンなどで区別をつけておきます。出来上がったら、子供と一緒に遊びましょう。兄弟がいるんだったら、上のお兄ちゃんお姉ちゃんも誘ってくださいね。白熱間違いなしです。とにかく、触れることの少ない漢字に、少しでも目を慣らす、読めるようになればいいやくらいの気持ちで始めた神経衰弱です。使うたびに作り直してもいいので、ぜひやってみてください。

いかがだったでしょうか。
我が家の日本語教育は子供の年齢が上がるにつれ、母の挑戦から子供達自身のチャレンジへと変わりつつあります。
「あの手この手を試しつつ、やめないで続けていくことが大事」とも思います。

海外でバイリンガル・マルチリンガル育児を続ける皆さん、頑張りましょうね!