憧れの天文時計のこと | 天氣後報

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東京の隅っこにある小さなカフェ周辺の人・事・モノ

先日開催されたドールショウに合わせてKentStudioが製作した『時計塔の部屋』。

ドールショウに合わせて、毎回テーマを決めて、きらら舎からKentStudioへ依頼し、相談しながら製作しているのですが、だいたい、モチーフは自分が好きな部屋だったり店だったり、空間だったりします。


今回の時計塔の部屋はステルクララの時計塔で、結局、冊子化は間に合わなかったけれどギムナジオの寄宿舎で暮らす少年が、寄宿舎を出てから時計塔の部屋に住み、自分や父親の謎を解明するという、だらだらと書いている妄想ストーリーがベースにありました。


しかし、そもそも、その時計塔は何をイメージして設定したもの?と、カフェのお客さまからのメールに書いてあったので、ネタばらしをすることにします。


ステルクララのマップやイラストはTOKOさんの担当なので、TOKOさんは、また別のイメージで描いたかもしれませんが、妄想ストーリーに登場するステルクララの時計塔はプラハの天文時計をイメージしています。内部に関しては、東大駒場の時計台がブレンドされています。

駒場の時計台については、『TOPOPHILIE 夢想の空間 見学レポート』の頁をご参照ください。

http://cafesaya.net/topophilie/


プラハの天文時計は、1410年に、時計職人カダンのミクラシュ (Mikuláš of Kadaň) とプラハ・カレル大学の数学・天文学教授をしていたヤン・シンデル(Jan Šindel)によって、作られました。シンデルは小惑星シンデルの名前となったシンデルです。
その後、暦表盤が加えられたり、ゴシック彫刻による装飾が施されたり、動く像が加えられたりしてプラハの天文時計はどんどんゴージャスになり、現在に至ります。

そして2010年の秋に600周年を記念する壮大なイベントが開催されました。
この時の映像はネットで探せばいろいろ出てくると思います。

そんなわけで、時計塔の部屋のイベントで、この時に発行されたチェコの記念切手(未使用)を販売している、というわけです。



天氣後報-プラハの天文時計


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