ある宵。
パリの街に夜の帷が降りる時刻。
近くで点滅していた一番星が、何を思ったのか突然お月様に抱き着きました。
ここ数日、すっかりやせ細っていたお月様は一番星がぶつかった瞬間に大切な先っちょが少し欠けてしまいました。
「どうしてくれるんだい。一番星さん。」
お月様は少し怒っていたのですが、もともと元気がなかったところへの怪我で、すっかり落ち込んだ様子で、半ば独り言のようにつぶやきました。
「大丈夫!あなたの欠片はエッフェル塔のてっぺんに止まっているわ。
今、電波を吸収しているところよ。
しっかり充電ができたら、また戻ってくるわよ♪」
お月様に抱き着いたままの一番星は悪びれる様子もなく、そう言いました。
そんな妄想から生まれた、銀河ケースです。
今度のドールショウのテーマがフランスの食料品店(カフェ併設)なので、ちょうどそれを見ていた設定の科学者が自分の持っていた懐中時計のケースに、この様子を閉じ込めましたってことで、ドールショウで販売します。
リクエストがあればドールショウ後も製作します。
ビスマスや水晶などを使わないことで、銀河を背景にした小さな塔が閉ざされた小さな空間に大きな拡がりを感じさせます。
三日月にしたのは時計の部品(二番受)。
抱き着いた一番星は歯車です。
ブラックライトで背景と、塔のてっぺんの月の欠片が光ります。
月の欠片はウラングラスです。
ドールショウ会場でも蓄光がわかるように、いつもより蛍光砂をたくさん使用しているので、この写真だとすごい星の数になっています(笑)。
銀河粒には粒度と蓄光色の異なる3種類の粒を使っています。
以下、ドールショウで残った分です(9/18 追記)。
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B
C
D