母岩付きの蛋白石(Opal)で、「ああ。こんな風にできるんだぁ。」とわかる標本です。
A
宮澤賢治の『貝の火』という作品に登場する、うさぎの子ホモイがひばりの親からもらった「貝の火」がオパールだと思われます。小学生の頃、宮澤賢治の作品集の中に登場する石が実際には何なのか(もちろん鉱物和名がそのまま登場するものもありますが)、鉱物図鑑と照合することにハマっていました。
先に「貝の火」を読んで、それが宝珠として登場するため何かの宝石鉱物なのだと予想はつきましたが、「火」というくらいです。きっと燃えるような赤色や金色をしているのだろうと考えました。
今でも、それを想像した時のイメージは不思議と(他のことはすぐ忘れるのに)細部まで思い出すことができます。
その後『楢ノ木大学士の野宿』を読みました。
ここで、貝の火兄弟商会の支配人が宝石学の専門家である楢ノ木大学士のもとを訪ね、蛋白石を探してきてほしいと依頼します。それで、貝の火はオパールであると判明しました。
この頃、オパールの実物は祖母の持っていたオパールの指輪だけだったので、乳白色にチラチラと色が踊る中に赤い火のようなものもある、、、、、、、という認識でした。
それが大人になってオーストラリア産の青い色を見て、一気にオパールが好きになりました。
B
Aが岩の裂け目を流れる青い河のようなのに対して、Bは深い森の中にぽつりとありそうな湖のようです。
角度を変えると色のニュアンスが変わります。
C
最後のCは崖を流れ落ちる水の流れ、、、、、のよう。陽の光を反射したような、緑の葉陰を映したような、空の青を映したような、、、、そんな色合いです。
夜中にお酒を呑みながら眺めるにに最適(?)







