ファーデン水晶。
それほどハイランクではありませんが、ぽつぽつ入荷しています。
ファーデン水晶とは、紫水晶とか紅水晶などといった鉱物としての名前ではなくって、ファントム(山入り水晶)とかガーデン水晶などといった区別の名前です。
ファーデンとはドイツ語で「糸」という意味。英語だったらファイバー。
結晶の中に、白い糸(というか筋)のようなものが見えます。
これは、水晶の結晶が何らかの条件で割れてしまって、その後、ふたたびくっついた、、、、、というものです。
自己修復したわけです。
ただし、修復というよりは割れた欠片たちの、周りに存在する熱水に含まれる成分が、再度水晶が育つ状態となり、そのため欠片がまずが成長してくっつき、あるいはその後、さらなる成長をしたものです。
両錐水晶には2つ以上の結晶がくっついているものがあり、カテドラルとか言われて、そればかり集めている人もいます。
(最近は聖堂のような形に見える単結晶をカテドラル水晶と呼んでいることが多いようですが、それとは違います。)
これも、ファーデン水晶の誕生と同じような過程なのでしょうか(調べておきます)。
写真の上・真ん中あたりの標本では筋がよくわかります。まずは一旦分裂した結晶が再びくっついたタイミング。その下の複雑な形をした標本は、一旦くっついてから、さらに成長した状態です。
今回はあまりいい標本はなかったので、オブジェ的に仕立てますが、追加入荷を待って、ファーデン水晶としてきらら舎にアップします。