卵の石 | 天氣後報

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【方珪石・黒曜石/Cristobalite・Obsidian】



天氣後報-方珪石・黒曜石

昨日の月光カフェ(※)で展示販売した卵の石です。

卵の石というのはきらら舎的な呼び方で、正式には方珪石です。

化学組成式はSiO2で、石英(水晶)と同じ。石英より高温で生成され、こういう「成分は同じで結晶構造や物理的な性質が異なっている関係」を「同質異像」といいます。石英は870℃以上、1470℃以下ではこんな卵みたいな塊状の他、八面体や十二面体の結晶があります。


1887年に、メキシコのサン・クリストバル(San Cristobal)で発見されたため、英名はCristobalite。和名では方珪石というほかに、クリストバル石と呼ばれる場合もあります。


黒曜石は溶岩が地表で急冷されてガラス状になったもの(非結晶質)です。この時、溶岩に含まれていた二酸化珪素も急に冷えて方珪石となり、こんな黒曜石に埋まった卵みたいになりました。これがゆっくりと冷やされれば、石英になったというわけです。


天氣後報-方珪石・黒曜石

このままでも十分面白いのですが、これに蛍光する卵をくっつけてみました。



天氣後報-方珪石・黒曜石

後ほどきらら舎のほうに、昨日の販売残りをアップしますが、全ての標本に1つづつ、卵をくっつけています。

卵はミネラルタックでくっつけているだけなので、不要であればはずしていただけますし、卵の位置を変えることもできます。



天氣後報-方珪石・黒曜石

蛍光標本の海月やキノコを作った素材と同じですので、蛍光・蓄光します。



天氣後報-方珪石・黒曜石