まいど!
サヤマ人です。
2023年映画鑑賞
89本目
愛にイナズマ
松岡茉優、窪田正孝のW主演のドラマ映画。
何というか色々考えて観たけど、感想が難しい作品でした
先ず設定年代がコロナ禍というリアリティ重視にしているということ
序盤のストーリーはその渦中の時代だから全部のシーンでキャラクターがマスクを着けている。
以前にも言ったけど、映画はフィクションなので例えコロナ禍という描写が必要だと思っても現実の時間軸と重ねた演出は個人的に無意味だと感じる
だから序盤のストーリーはかなり観ていてきつかったなぁ
全部観た後で、コロナ禍の設定は全く必要なかったとやはり思ったし、何のためにその状況を描いたのか全く理解できなかった。
只、序盤以降のストーリー展開は映画らしさを感じました。
主人公の1人を演じる松岡茉優さんの役が映画監督であって全く名も知られていないくらい売れていないキャラ。
この映画監督の主人公の目線がメインとしてストーリーは展開するのですが、若手の映画監督の人生をリアリティに描いているというか(演技をする)という事がこの作品のテーマみたいになっていて殆どのキャラクターが嘘をつきまくっています。
まぁ、確かにこの世に生きている人は何かしら皆嘘はつくもの。
この主人公からしたらその嘘が無い
つまり本音で描いて魅せる事が良い映画だという解釈の人間。
正直、この主人公はドキュメントを撮りたいのかフィクションとしての映画を撮りたいのかハッキリしていない状態が終始続いてる。
意味とか理由とかも無くて、自分の家族の状態をスッキリさせたいというので映画監督になった。
私個人としてはこの主人公に共感できる部分が正直無かったな
何をやるにしても意味と理由は必要。
それが無いと自我が無いのと同じ事になる。
映画監督の主人公は最終的に自分の家族の本音を映像として撮影しそれを映画にしようと動きます。
ストーリーの展開としては面白い発想
難癖の強い家族で、ラストシーンに向かっていく中での家族の在り方の演出も良かった。
言うなら役者さんの評価が全て。
松岡茉優さん
窪田正孝君の主人公2人に加えて
映画監督の主人公の兄を演じた、池松壮亮さん
若葉竜也さん
父親役の佐藤浩市さん
売れない役者役の仲野太賀さん等
演技力に定評のある方々が沢山出演していた事が一番の評価かも。
後半のストーリーは良かったけど、全体的には役者さんの演技有りきの作品だったかな
窪田君の役も結局何をしたい何者なのかちゃんと描かれていないし、フワフワした感じで終わったからかなり消化不良なキャラだったし。
どうせなら彼を役者として映画に起用して賞を獲るラストの方が良かった気がするし。
俺達の冒険はこれからだ!みたいな期待感でラストを迎える作品は沢山あるけど、この作品もそれに当たると思う。
映画を題材にしてる割に、最終的に映画で一番汎用なパターンで終わってるからな。
まぁ、好きな役者さんの凄い良い演技が見れたからその点は満足してる。
では、次回まで。