『またや…』















「夢莉〜?」



「ん?」



「ぎゅう〜!」



「もう、鬱陶しいなぁ…」




夢莉は私という人が居ながら楽屋で、また梓とイチャついてる。




鬱陶しいって言いながら、私には喜んでるようにしか見えへん…


















「彩ちゃんっ!」



『……』



私が嫉妬してることも知らず、夢莉はそのあとに普通に話しかけて来た。






「おーい。」




『フンッ…』





夢莉なんか嫌いや。



梓が好きなそっちに行けばええねん…














なんて、強がって思ってたけど…ほんとはそうなったら死にたいくらい嫌やな。



ーーー





彩さんがなぜか、私を避けてくる…



全然理由が分からへんくてそのまま愛梨ちゃん達の方へ行ってしまった。




口さえも聞いてくれなかった。









『愛梨〜。』




ぎゅっ、、、




「あっ、さーやか!」




「彩さんと愛梨ちゃん、トランプしません?」




『おっ!ええな!』




さっき、私の事をあんだけ避けたくせに…


彩さんは愛梨ちゃんと城と仲良くしてる。




しかも、見せつけるかのように愛梨ちゃんに抱きつくし。





もう、怒った。













「彩さんっ。」








「あ、夢莉や!」





『……次、愛梨やで。』



「どうしたん、そんな怖い顔して…」







愛梨ちゃんと城は何事かという反応で…



彩さんは相変わらず、無視してくる。







「こっち来て!!」




『ちょっと、夢莉…』





彩さんの手を強く握り、引っ張って廊下に出た。









『痛いって…!!離してや。』






ドンッ!!




私は、彩さんを壁に追い込み…



思い切り壁を両手で叩いた。




もう、私には余裕すらなく誰よりも好きな人がとられてしまうかもっていう事に必死だった。






『ゆーり…?』




「なんで無視するの?」



『………』




おそるおそる聞いて来た、彩さんの顔が俯いた。





「黙ってないで答えて!!」





『うぅ…グスッ、、、』





つい、きつく言い過ぎて泣かせてしまった。



彩さんを泣かせて少し、冷静になった。




『だって…ヒック、、ゆーりが悪いんやん。』




「え?」




彩さんは少し泣きながら言った。





『梓と…私が楽屋におるのに、そっちで楽しそうにイチャイチャするから…嫌やったんやもん!!』




「彩さん…」





シクシクと泣きながら、子供みたいに拗ねて泣く姿が愛おしくて、可愛くて…自分が怒ってた事に反省した。



というか、同じ内容で怒ってたんや。







「彩さん…んんぅっ。」





『ゆっ…あ、んんぅっ…』






ちゅっ、、、





私はもう愛おしさが溢れて…



小さい彩さんに、上から被さるように深いキスをした。










本当に、可愛くて、大好きで…愛おしくて、




私のキスに必死について来ようとする、表情が切なくて。




全ての感情が溢れてる…










「ごめんね、彩さん…」




『ううん、もうお互い様や…私こそごめん。』





ぎゅっ、、、




『好き…ううん、大好きやで、…愛してる。』






彩さんは、私に抱きついて胸に顔を埋めてる。




そんな姿も年上なのに、可愛くて…守りたいって思う。









「私も…離さないから。」











それこら、仲直りした私たちは楽屋へと戻った。




するとさっきの冷戦状態しか知らない愛梨ちゃんと城は…






「なにこの差…」



「ほんまやな?心配して損したわ。」






それは、座ってる私の上に彩さんが抱きついて寝てた。







「ふふっ、可愛いやろ?」




「うん…まぁ、、」




「彩さん?」




私が寝てる彩さんを呼ぶと…




『んぅ…ゆー、りたん…ちゅ、して。zZZ』






夢の中でも、私にキスをねだってるみたいやった。




ほんまに、可愛い彩さん…



全てが愛おしくて食べてしまいたくなる。










嫉妬なんかせんでも、いつも私の心は彩たんにしかないですよ?



愛しい彩たん。