昨日、米国公認会計士試験(U.S.CPA)の結果発表があり、無事に全科目合格することができました!
3年前にアメリカ人と結婚してアメリカに永住することを決めた時に、将来の保険にということでこの資格を取ることを決意しました。
今でこそ、自分の人生の方向性が明確になってきましたが、3年前に国際結婚を決めた時は先が見えずに不安でした。
その時に、父の勧めで米国公認会計士の資格を取得することにしたのです。
今日は、米国公認会計士試験に向けて勉強中の方や資格取得を検討している方に向けて、参考までに私の体験をお話したいと思います。
目次
(1) めちゃめちゃ難しくて大変な試験でした。
(2) モチベーションの維持の仕方
(3) 勉強方法
(4) 勉強に要した時間と費用
(1) めちゃめちゃ難しくて大変な試験でした。
米国公認会計士試験は、日本の公認会計士試験と比べると受かりやすいと言われていますが、
あくまでも「日本の公認会計士と比べて」ということであり、誰でも簡単に受かる試験ではありません。
日本人でこの試験を受験する人は、元から一流大学を卒業していたり、大企業の経理や政府関係の仕事をされている方が多く、仕事に対する熱意が高く、意思も固くコツコツ頑張れるタイプが多いので、彼らにとっての「受かりやすい」は誰にでも当てはまるわけではないという点、覚悟しておく必要があります。
実際に、私の周りで挫折した人や、3年前に一緒に勉強を始めたけど未だに1科目も受かっていない人の話はたくさん聞きます。知り合いのアメリカ人経営者の優秀なお嬢さんもCPA試験に向けて勉強をしていたけれど、最後の1科目が受かる前に他の科目の合格が失効してしまい、諦めたと話していました。また、外資系企業の元CFOの日本人男性も4年以上も勉強しているのに未だに合格していません。
ですので、なんとなくの理由で受験を考えている方は、覚悟しておく必要があると思います。
合格者はプライドもあるし「勉強すれば誰でも受かるよ」などと簡単に言うかもしれませんが、ここで私がはっきり言いましょう。
めちゃめちゃ難しくて大変な試験でした。
私みたいな感想を言う人が一人ぐらいいても良いのではないでしょうか?
(2) モチベーションの維持の仕方
公認会計士試験の勉強で一番大変だったのは、モチベーションの維持でした。
私の場合は、会計の知識ゼロからのスタートでしたので、最初は教科書を読んでも意味が全く理解できず、講義を聞いても退屈で仕方なかったです。数分後には睡魔が襲ってきて、勉強に集中できず、問題を解こうとしても、一体全体なんの話をしているのか、根本から意味がわからずに、まさに暖簾に腕押し状態でした。
ここで、私が勉強のモチベーションを上げるためにしたことをリストアップしてレビューしてみます。
・勉強仲間を作って、LINEなどで学習の報告をし合う (オススメ度 ★★☆☆☆ 2/5)
→ 結局、最後は自分。他人を頼みの綱にしていては受かりません。
私は2度、それぞれ別の友人(一人は日本人、一人はアメリカ人)とメッセージをやりとりして勉強報告をし合うことを試みましたが、二人とも途中で挫折してメッセージが途絶えました。
・合格体験談を読む(オススメ度 ★★★★★ 5/5)
→ これは、効果がありました。合格者の勉強法も参考になりました。私が学習に火がついたのは、一緒の時期に勉強を始めた同期が、私がまだ1科目も合格していないうちに、全科目に合格して合格者として発表をしているのを目にした時でした。その時に、我に帰り、本気で頑張ろうという気持ちになれました。定期的に合格者体験談を読んだり動画を見たりするといいです。
・集中できる音楽を聞きながら勉強する(オススメ度 ★★★★★ 5/5)
→ 私は、YouTubeで雨の音を聞きながら勉強しました。雨の音に懐かしのゲーム音楽がミックスされている動画があり、とても集中できました。
・問題を解きながらすぐに答えを見る (オススメ度 ★★★★☆ 4/5)
→ MC問題集の最初の1週目は、問題を読んだらすぐに答えを読みました。英語がわからない時もすぐに訳を見ました。最初のうちは、正解を選ぶことをゴールにするのではなく、問題の意味を理解することをゴールにしました。
「一体、何を聞いているんだろう?」→「あ、わかった。だいたいこういうことを聞いているんだな。」→「常識的に考えたら答えはこれになるかな?」→「会計の世界ではどんな風に考えるんだろう?」→解説を読む
上記を繰り返しました。
少し慣れてきたら、「MC問題10問を解く→答え合わせ」という流れにしました。試験直前期(2〜3週間前)には、MC問題30〜50問を一気に解けるまでに成長しました。その成長を実感できたのは嬉しかったしモチベーションも上がりました。
(3) 勉強方法
上記の「モチベーションの維持の仕方」に記載した方法の他に私が合格までにやったことを紹介します。
・MC問題集を通しで4〜5回ぐらい解いた+苦手な問題は同じ問題を10回ぐらいやり直した
・TBS問題集は通しで2回解いた+苦手な問題だけ3回目を解いた
・模擬試験を1科目につき、2回(別の問題)受験した
・予備校の直前講習をすべて解いた
・予備校の提供する AICPA問題を4年分解いた(試験1週間ぐらい前)
・Keynoteに教科書の内容で大事な箇所をピックアップしてまとめた→直前期は毎日それに目を通して記憶を定着させた(最後に参考画像貼っておきます)
教科書について
他の合格者は、教科書をとにかく徹底して読んだと言っている人が多いですが、私は勉強初期段階で教科書を読んでも意味がわからずに眠くなってしまったので、最初のうちは教科書は読まずに問題集を解きながら徐々に知識の理解を深めました。
模擬試験を受験できるぐらいまで学力が上がってくると、個々の知識が結びついて全体像が見え始めます。その段階で教科書を読んだら不思議と理解できるようになっていました。
背景知識の補充
予備校の提供するMC問題集、TBS問題集を一通り終えたぐらいの時期に、インターネットを利用して知識の穴埋め作業を始めました。何をしたかというと、問題で少しでも疑問に思う点があったら、そのことについてGoogleで検索をして一つ一つ調べていくという作業です。
例えば、 "punitive damage"ってなんだろう?と思ったら、 "what is punitive damage?"とか "punitive damage meaning"などと検索すると、詳しく具体例を入れて説明してくれているアメリカ人のCPAさんのブログが見つかります。教科書ではさらっと流されてしまっていることでも、徹底的に理解することで勉強がより楽しくなりました。
よく利用したウェブサイト
・Investopedia(ウェブサイト)
・Edspira (Youtubeの動画)→ FARからおそらく全科目、たくさんお世話になりました。
・Roger CPA Review (YouTubeの動画)→ REGの basisの計算の動画がものすごくわかりやすかった。その時だけ利用しました。
これら他にも、アメリカのIRSのウェブサイトから、アメリカのCPAさんの個人ブログまで色々と読みました。
英語が苦手な人は、予備校に質問したら良いと思います。
他の合格者は100回ぐらい予備校に質問メールをしたと言っていた人もいました。
とにかく、教科書と講義を100%理解するためには、背景知識が必要ですので実務経験がない人は何かしらで補う必要があります。
(4) 勉強に要した時間と費用
最後に勉強に要した時間と費用です。
これはあまり参考にならないと思います。なぜなら、私は結婚後はフルタイムで仕事をせず、パートタイムで自分の好きな時間に働き、あとは勉強の時間に当てることができたからです。
だいたい1教科につき、400時間ぐらいは勉強したのではないかと思います。
だらだら勉強していた時間も長いのであまり参考になりません。
受験回数
・FAR 1回
・AUD 3回
・BEC 2回
・REG 2回
費用
受験料:約30万(すべてアメリカ本土での受験)
予備校:約70万
勉強期間:
3年5ヶ月(途中、勉強を全くしなかった時期+だらだら勉強していた時期あり)
アメリカの大学で Bachelor's Degreeを取得するのと同じぐらいの勉強はできたのではないかと思います。
英語の書類を大量を読むのにも慣れました。
私の場合は、これから会計士になる予定はありませんが、知り合いのアメリカ人のCPAからは、大学の学位よりもCPAの資格の方が価値があるよ、と言われたので、将来何かの時には役に立つかな、なんて相変わらずふわっと考えています。
最後に私のKeynoteのまとめノートの一例を貼っておきます。
我ながら、もう少し整理すれば出版できるぐらいの大作になっています
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代表者:サヤカ モゼリー(英語教師・エッセイスト・教育書籍著者)
祖父は大学教諭、両親は教師という教育者の家系に生まれ育ち、幼い頃から人の発達や教育に興味を持つ。
大学卒業後は英語教育系企業の総合職として就職し、生徒数600名規模の大型スクールのマネジメントを任される。
その後、2015年〜カナダのバンクーバーでビジネスを学び、そのままカナダ企業に勤務。
2017年よりアメリカ人(編集者)と国際結婚し、アメリカ・ワシントンD.C. 2年を経て現在は夫の故郷アトランタ(ジョージア州)に在住。結婚を期にオンライン英会話講師に転身し現在に至る。
米国公認会計士試験 (U.S.CPA試験)全科目合格歴もある異色の英語講師。
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2021年02月16日 10:31