歌舞伎には多くの人に知られ、その演目の見どころであり役者さんの見せどころである名台詞が多くあります。

例えば、浪五人男 (雪下浜松屋の場) 

弁天小僧菊之助の台詞の中に『知らざぁ言って聞かせやしょう。‥‥』という台詞は歌舞伎を観たことがない人でも知っているような知名度の高い台詞の一部です。
ちなみに、私はにほんごであそぼでこの台詞を初めて聞き何度も聞いていたので聞きなれた台詞です。

そして今日は三人吉三のお嬢吉三の台詞についてです。

「月も朧に白雲の、篝霞む春の空、冷てえ風もほろ酔いに、心持よくうかうかと浮かれ鳥の唯一羽、塒(ねぐら)に帰る川端で、竿の雫か濡れ手で粟、思いがけなく手に入るる百両……ほんに今夜は節分か、西の海より川の中、落ちた夜鷹は厄落とし、豆沢山に一文の銭と違って金包み、こいつァ初春から縁起がいいわえ」

少しばかり説明をさせてもらうと、お嬢吉三は女装をした盗賊。簡単に言うと本当は男だけど女の人の格好をした泥棒さんのようなもの。この中では吉三と名を持つものはみんな盗賊です。
女装の泥棒!?と思い変なのぉ~と思うかも知れませんが‥‥とてもとても綺麗✨
このお役をやられた7代目尾上梅幸丈は『女方の心得ではあっても男役らしく』と言っています。
特に難しいお役なのです。
声色の変わり方に見る人は虜になるでしょう。
今回は省略しますが事情があって女装をし、お嬢吉三なりの心の闇のようなものを抱えています。

そして、この台詞はきいていて、または声に出してみると何だか心地よいなぁと思う人が多かなと思います。それはこの演目の作者、黙阿弥が得意な七五調に秘密があります。
この台詞は序幕の台詞です。


おとせちゃんラブラブ(私がホーム画面にしている‥‥)からお嬢吉三が今でいえば百万円、当時で100両を奪い川へおとせちゃんを突き落とした後に男声で言う台詞です。おとせちゃん‥‥



そんなことはおいておきまして、そしてそして‥‥
ここからが本題!!!

上に書いた台詞の青文字のところに注目★

ここの言葉、またはそれを引用して私は国語の授業で俳句を作りました。
上手くもない、大した俳句ではございませぬがぜひ、見てくださいまし。


1⃣神無月 冷てえ風も 心地よし
2⃣空明かし ほんに今宵は 満月か月見

秋の俳句ということだったので、それぞれ歳時記(またの名を季寄せ)に乗っている季語を用いるのが俳句の鉄則なわけで‥‥無理矢理感満載ですが
2⃣はまあまぁ自分でも好きです(笑)


そして問題のパクった引用した部分ですが、
まずは1⃣の冷てえ風ですね。
もう、そのまんま使ってます。季語の神無月の無理矢理なところはそっとしておいてください。(笑)

次に2⃣ここは少し工夫を‥‥もとの
ほんに今夜は節分かという部分を改めまして、
ほんに今宵は満月か🌕
としてみました。

いかがでしょう?
こんなところで三人吉三にお世話になるとは‥‥やっぱり好きな演目です。

感謝★黙阿弥

これは先生に提出したのですが、先生が歌舞伎好きではないことを祈ります‥👏🏻











ぴーえす太郎


おとせちゃんをホーム画面にしているというのは‥‥
{1AFADDFA-F42D-4BAE-B0A5-301ADE2EE379:01}

こういうことです。
鶴松さんのコクーンの時のおとせちゃんラブラブ



ちなみに、提出した時の狩りの俳号は靏松。
理由はあえて言わないでおきます(笑)

おわかりでしょう?ニヤリ