#1の続きです!
見てない方はそちらからどうぞ!!!







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由依side






卒コン当日。





一応今日の主役は私なのでみんなより先にきて少し歌、ダンスの練習をした後ドレスをマネージャーさんに着させていただく。





マネ 「由依ちゃんめっちゃ似合ってるよー!」


私 「あ、ありがとうございます笑」





実はこのドレス敢えて少し大好きな人と似たやつにしてもらったんだよね。






―約2年前。




理佐の卒コンが終わり。


みんなで楽屋に戻って理佐との写真撮影待ちをしている人や余韻でまだ泣いてるメンバーも何人かいた。




私も少し離れたところでこっそり理佐の写真待ちをしていると、



理 「こばー!」


まだ何人か待ってる人がいるっぽいのに何故か私を呼ぶから、呼んだ主の所に歩きながら話しかける。


私 「どしたの?」


理 「写真撮ろ!」


私 「他のメンバーまだ待ってるんじゃないの?」


理 「いいの!こばと撮りたいって言ったから!」


私 「別にあとでも良かったじゃーーん笑」


理 「多分この感じもう少し捕まりそうだったし、早くこばと話したかったもん。


私 「えへへ、可愛いね。なら撮ろっか!」


理 「うん!じゃあ撮るよーー?」


私 「はーい!」


パシャッ



私 「ありがとう!てかドレスめっちゃ可愛いね。理佐っぽくてすごい好き。」


理 「いいでしょー?あてかこばもこんな感じにしてよ!」


私 「えー?どゆこと?」


理 「ドレスの雰囲気?とか似たやつにして欲しい!オソロみたいな!色はさすがに一緒だとファンの方たちが騒ぎそうだからー、んー、あ!茶色は?好きでしょ?」


私 「茶色めっちゃ好きだけどー、オソロにしたいの?笑」


理 「うん!したい!!!」


私 「わかった笑 ならそうする!!」


理 「やった!約束ね!」


私 「うん!」












―そして今。





今は話せてないし理佐が覚えてくれてるかすら分からないけど私はちゃんと約束通り茶色で2年前に撮った写真を見ながらドレスの案を出させていただいた。


見事その案通りにして頂き、今日着ることが出来ている。はたして覚えてくれているのだろうか。




なんて別れようと言ってきた人からの期待なんてしても無意味なことくらい分かっているけれど今日来てくれるという事がわかった時からもしかしたらという気持ちがずっと残ってしまったままなのだ。





その後続々とほかのメンバー達も来て準備を始めていた。

私も最終確認で色んなメンバーと話をしながら準備をしていたのだが、マネージャーさんの一言でその行動がピタリと止まる。


マネ 「卒業生たちきたよー!」



   (え、もう来たの?え理佐が来る。)




もちろん他の卒業メンバーとも最近会えてないから会いたい。でもそれより1番会いたい人。



ガチャ


平 「やっほー、ひさしぶり~」


茜 「みんな来たよー!」


全員までは来れなかったみたいだがほとんどが来ていて、そしてぺーちゃんの後ろから、


理 「やっほーー!」



と、ずっと会いたかった人が現メンバーたちに挨拶をする。


すぐに2期生たちはそれぞれ仲がいいメンバーの傍によって行き、1期もその後ろで微笑んでおり、私も隅っこで馴染んでる風にしながらチラチラ理佐の顔を何度も見ていた。






平 「ゆいぽんめっちゃドレス可愛いじゃん」


美 「えめっちゃ思ってたいいなああ、」


私 「ほんと?ありがとうー!」




そう何人か声をかけてくれたがずっと会いたかった人は現役から2期生にモテモテだったため夏鈴ちゃんや天ちゃんの相手をしていて私には全然目線を向けていなかった。



まあそりゃあそうか、別れを告げた相手の事なんてどうでもいいんだ、ただ他のメンバーに会いたかっただけ。ずっと残り続けた期待も薄々と消え去っていくのを自分の心の中で感じながら目線を違うメンバーへと戻した。




マネ 「ではそろそろ卒業生達は席に行きましょうか。」


卒メ 「「はーーい!」」




そうして理佐もほかのメンバーも戻って行った。
結局目線が1回も合うことは無かった。



      (そんなことより今は本番に向けて集中!)




今はとりあえず素敵な時間になるように頑張らなきゃ、そう心に決めてさっきまでしてた練習に戻ることにした。






そして数分後


マネ 「じゃあそろそろ行くよー!」


みんな 「「はーーい!」」


冬 「ゆいぽん、頑張ろね!」


私 「うん!」


1期生でずっとこれまで一緒に頑張ってくれたふーちゃん。ほんと隣にいてくれると心強いなあ。




そして本番。



スムーズにセトリ通り進んでいき、次は私のソロ曲。


   
   「次は君がサヨナラ言えたって・・・です!」




これだけはどうか理佐に歌詞が届きますように。あの時君がなぜ別れを告げたのか、それだけはどうしても今まで残ってきたものだからちゃんと確かめたかった。



もちろん理佐だけでなくファンの方にこの歌詞が届くように今まで以上に丁寧に歌った。



       ―――君がサヨナラ言えたって
                僕からは言えないよ
                理屈ではわかっているけど・・・
                思い出が散らかってて
                愛を整理できない
                悲しみはいつでもやさしい?
               もう振り向かないでよ
                いつか会える日まで―――







しっかり歌い終え、最後卒業生達がいるところを見上げる。理佐に届きますようにと願いながら。



























少し長くなってしまったのでここで終わらせてください🙇‍♀️


続きもすぐ出そうと思っていますのでお楽しみに!