2人は
とてもよく似た
傷を持ってた
偶然始まって
とても怖くて
しばらく悩んで
頭を抱えて
それでも想うから
寄り添う事にした
沢山笑って
時々悲しくて
でも嬉しくて
手を握りしめた
だけどある日
同じと思っていた
明日のその先が
少し離れた場所だと知った
雨雲が立ちこめても
気にも留めなかった
そこを目指していれば
照らして居られたから
行き先を無くした気がした
見ない振りを続けた
気付かない振りを続けた
だけど一雫、
零れ落ちた夢が
波紋を描いて
恋を揺らした
それに耐えられずに
薬指が解けた
人差し指が解けた
中指が解けた
親指で耐えて、解けて
最後に小指が解けた
だから糸もない
少しだけ立たずんで
2人は背を向ける
そして彼女は歩きだす
サヨナラのように
止まらないのは、
涙に見えて
愛だ
運命なんて
良くも悪くも
変えられはしないから
待てば、そこに答えは来る
さやっ。