知ってる？
ひとも飛べる事を
羽根を持つひとが言った
「記憶する事」と
だけど繰り返し感じても
見つめても
空に届く気がしないの
地面は氷になり
身体は形になり
重量はなくなり
視線まで芸術になる
息もまばたきも盗むから
目に涙の幕が降りる
触れたいのに
抱き留めたいのに
そんな風に生きたいのに
愛しすぎて覚えられない
ごめんね。
だけど飛んでみたいの
どうか信じてほしい
同じにはなれないけど
空を見て歌っているよ
あなたが降りてくるとき
私は下にいるよ
どんな衝撃からも
きっと守るよ
きっと
さやっ。