雨が、降ってる。
サヤは雨がすきです。
家の中にいる時の雨は特にすき。
窓ガラスを叩く雨の音。
車がコンクリートの上の水鏡を割りながら、走り抜ける音。
こんな夜は雨音が子守り歌になる。
この間の舞台「夏の夜の夢」で、初めて'子守り唄'と呼ばれるものを歌いました。
あれは。
愛しい人が健やかに、
安らかに、
怖い夢なんか見ないように、
目覚めた時も変わらず愛が伝わるように、
願いをたくさん込めて歌うのですね。
まるでそんなふうに、
雨は今日も楽譜を開いて歌ってる。
東京の街を包んでくれてます。
聴こえる?
おやすみなさい。
ねんねんころり。
さやっ。