小林side










小林由依、どこにでもいる普通の大学生。




特にハマってるものもなく、なんとなく学校に来てなんとなく人生を過ごしているだけ。










織田「ゆいぽんゆいぽん!おはよう!」



小林「はいおはよう」










今日も学校に来てボーッとしてたところに来たのがオダナナ。




うるさいくらい話しかけてくるから冷たくあしらうけど、意外と嫌いじゃない。










織田「ねぇねぇ、渡邉理佐知ってる?」



小林「知ってるよ、欅坂のメンバーでしょ?オダナナよく話してるじゃん」



織田「そう、マジでやばくない?」



小林「…どういう意味で?」



織田「顔良し、スタイル良し、しかも性格までいいらしいし。完璧じゃん」



小林「確かにねー」



織田「あれ、あんまり興味ない?」



小林「なんとなく顔認識してるくらいのレベルだから、よくわかんないや」










オダナナは元々欅坂が好きだから、話によく出てくる。




一方の私はその話を聞く程度で、なんとなく点けたテレビ番組に出てたら見るくらいだから、あまり詳しくはない。










織田「ゆいぽん、一緒に次の全国握手会で理佐のところ行こうよ!」



小林「えー…すごい混むやつでしょ?『理佐は人気だから結構並ぶ』って、この間も言ってたじゃん」



織田「誰かと一緒にいて話してれば、あっという間に時間は経つよ!」



小林「うーん、私話すの苦手だし…」



織田「相手はアイドルだよ?多少は何とかしてくれる!」



小林「そういうもんか…」



織田「あ、じゃあせっかくだしミニライブも一緒に見よう!朝早いけど貴重な機会だし!」



小林「ライブ…?」



織田「ライブ見るでしょ?今回のCDに収録されてる曲、全部歌ってくれるの!しかもフル!欅はライブはいつもフルで歌ってくれるんだよ最高!そのあと握手があるから、まぁ並ぶ時間は長いけど、その分会えたときの幸せやばいから!」



小林「すごい喋るじゃん…」



織田「ゆいぽん行くよね?」



小林「わかったよ…」










オダナナの暇潰しに付き合う、くらいのつもりだった。




言われた日付は特に用事もなかったし、生で芸能人見られるなら行ってもいいかなって。




オダナナはいつも一人で行ってたけど、私も行くってなってすごいテンション上がってる。




『ゆいぽんとデートだー!』なんてよく分からない浮かれ方をするから、思いっきり肩を叩いといた。















 








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