2日前の夜、突然プリンが食べたくなった21時12分。もう少ししたら旦那が帰ってくる時間。

「プリンを買ってきてほしい」

となぜか頼みたくない。できることなら旦那がプリンを買いたくなる気分になって買ってきてほしい。

この宇宙の中で地球が誕生し
生命が育まれ
隕石が衝突するというミラクルな
ハプニングで恐竜が絶滅
なんやかんや一つ一つが奇跡の結果
スーパー最強天文学的数字の確率で生まれた
強運の持ち主の1人がこの私だ。


今私がここに存在する奇跡に比べたら
今夜プリンを旦那が急に買いたくなることくらいあっても不思議ではないし、旦那と運命で結ばれているのなら私の願いも届くはずだ。そんなことは奇跡と言うより、当たり前と言っても過言ではないような気がしてきた。


私は願った。
心から強く、旦那に思いが届けと
プリンを一緒に食べたい。お願いプリンを買ってきて。

21時43分、旦那は帰ってきた。
コンビニでお土産を買ってきてくれた時は、買い物袋のカサカサした音が玄関から聞こえてくる。それが聞こえない。

やっぱダメだったか。
目に見えない強い絆など、私たち夫婦にはなかったのだろうか。2人の間に当たり前どころか奇跡などかすりもしないなと現実を知った夜。とんだ勘違いだ。


一応旦那に確認してみたところ、プリンを買いたいという思いは全く思い浮かばなかったそうだ。

私の考えを否定するわけでもなく

「明日買ってくるよ。ゴメンね。」

と言ってくれた優しい旦那だったが、次の日もプリンは買ってこなかった。

昨日もスーパーに行った私がプリンを買えば済む話かもしれないが、私が食べたいプリンは旦那が買ってきてくれたプリン。玄関からコンビニの袋がカサカサする音が聞きたいのだ。

ここまで温めたプリンを旦那と食べたい。私が買ってきて一人で食べれば満たされるようなプリンではなくなってしまった。


気持ちは思っているだけじゃ届かない。
大切な人からもらうプレゼントは
特別美味しいに違いない。


父の日に美味しいものを送ろう。
催促はされないがいじらしく
期待されては気が重い。

付属の缶のまま調理することができて
軍手や貝を開けるナイフまで入っているらしいです。これ送ります。

           

スーパーセール割引対象
割引価格で本日20時から発売。


今夜こそ買ってきてくれるはず

奇跡の味がするプリンに違いない。


最後まで読んでいただき
ありがとうございました。