今朝は今シーズン一番の寒さだったと思う。
外に出ると数センチ積もったサラサラした雪が
踏んでも固まらない、片栗粉のような雪だった。

こんなに寒いのは久しぶり。
本来の冬の寒さはこうなのだ。

我が家のカーポートの軒下に
小さな蜂の巣が3つぶら下がっている。
猛暑の最中、トタンの真下に作られた蜂の巣は暑かったに違いない。

空になった蜂の巣を眺めて
蜂は今どこでこの寒さを凌いでいるのだろう
とふと思う。

家を造って、薪を用意して、ストーブで暖をとり、電気を使い、ガスを使い、それでも毎日アタフタしている暮らしは、無駄が多いのかもしれない。

いつものように朝食後
コーヒーを飲みながら
夫とテレビを観ていた。

何気ないニュースの感想を夫に話す。

そうだねと聞き流してくれたらいいのに
夫はいつも私の考えや感想を否定してくる。

私もそうだねと聞き流せば良いのに
ムキになって夫に言い返してしまう。

ああ、またか
答えもない問題を2人で討論したって
お互い朝から気分が悪くなるだけだ。

今朝は出かけた言葉を飲み込んで
はいはい、そうですね
と結局可愛くない返事をしてしまった。


似た者夫婦。
ライバル心むき出し。

寝る前のトイレに至っては
どちらが先にトイレに行くのか
いかにあいてを欺いて先にトイレに行くのかを競い合っている。

スタートはいつかかるかわからない。
私が先か、夫が先か

その時は静かに突然やってくる。
相手がトイレに行こうとした
その雰囲気を察知したらスタートだ。

ねえ、見てこれ

と相手を警戒させずに気をそらさせ
トイレまでの有利なポジションに移動する。
そして一気にトイレにダッシュで鍵を締める。

悔しがる夫。

こみ上げる喜び。
私は夫にに勝ったのだ。
シンプルに嬉しい。

ある時は私がスタートに気付かず
夫がトイレからこっちを覗く。
勝利宣言と言わんばかりの
憎たらしいまでの笑顔。

そんな時は平然を装って

トイレはもう済ませた。
勝ったのは私だ。

と逆勝利宣言をし
ベッドへ潜り込む。

夫は私の行動を見透かしているような気がするが、意地でもトイレに行くものか。

悔しさを悟られたくはない。


今更トイレに行ったものなら
夫のドヤ顔が不快でたまらない。

そんな日は夜中の3時ごろ
トイレで目を覚ますのだ。


無駄が多い人生。


無駄な中身の一部を、冬眠中のハチたちは考えることはあるのだろうかと。

豊かな暮らしとは
小さな出来事を
嬉しい、楽しい、ありがとうとの気持ちなど
プラスの感情を多く感じることだと思う。

できれば誰かのことを想って
嬉しい、楽しい、ありがとうと思いたい。 

それこそが豊かな人生、
幸せを感じる瞬間ではなかろうか。


相手を想う優しさ、私には足りない物である。