大人に | さやのブログ

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なったら




色合いもデザインもかわいい表紙。


『白馬の王子様でも現れないかぎり、人生が劇的に変わることはない。今はただ、一日一日をちゃんと生きて、人生を少しでもいい方へ向けていくべきだ。』


20代半ばの頃、既に結婚していた友人にこう言われたことがある。

「白馬の王子様なんて現れないよ。」

私は、そんなこと一言も言っていないし、思ってもいないに。なんでこんなことを言うんだろう、と不思議に思った。特に言い返しもしなかったけれど。


ところどころに共感する場面があって、ちょっと笑ったり、読みながら「わかるわかる」と頷いたりした。平均寿命の話とか、学生時代の同級生の集まりの件とか、LINEに出てくる「知り合いかも?」の件、披露宴に着ていく服装の件とか。

あと、ストロボのマスターと二人で話すところはどこも良かったな。ジーンときて涙が出たりした。マスターがすごくあたたくて柔らかい素敵な人。

いろんな登場人物の中で、最終的に私がいちばん好きになったのは、新入社員の杉本くん。最初はとにかくムカつく。本当嫌なやつだな〜、こんな人と同じ職場になったら最悪だな〜、なんて思っていたのに、話が進んでいくにつれて、かわいく思えてくる。そして最後には好きになってた。笑 最初は嫌なやつだと思っていたのが、実はそうじゃなかったって人って、最終的にめっちゃ好きになっちゃう。子供のときからそう。でも、私の同じような人って多いと思うな。マンガとかドラマとかでも、そういうパターンよく見るし。

このタイトル「大人になったら、」がなんかいいなと思った。大人になったら、…の続きを考えてしまう。私の場合は、子供の時は「大人になったら、なんでも自分でできるようになる」とか「大人になったら、結婚して子供を産んで家を買う」とか思ってたな〜。とか、実際自分が大人になって「大人になったら、〜しなければならない。」って思うこと増えたなー。なんて、考えていた。大人って大変だわ。思ったより、心は成長してないし。案外変わらないものだな。


『若さに執着している人よりも、ちゃんと年齢を重ねている人の方が美しい。それでも、彼女たちのいるところにはもう戻れないと思うと、少しだけ寂しくなる。十代の終わりから二十代の初めの輝きは、その時だけのものだ。』

これ、すっごくわかる。私も若い時に戻りたいとは思わないし、歳を重ねた方が人生楽しいって思っているけれど、あの時代特有の輝きが戻ってこないことは寂しく感じる。二度と戻れないからこそ、いいのだとも思う。

生きていくかぎりいろいろある。何が起きても、生きていくしかない、と今は思う。自分にとって少しでももいい人生にしたい。自分のために。これからはもっと自分のために生きたい。