前回の続きです。
祖母は、自分で働くことを一切やらない人でした。
というか、一時期は祖父との離婚を考えて、自活できるようになろうと、生保の外交員をやってみたり、清掃のパートをやったりしましたが
いずれも長続きせずに1年程度でクビになってしまった過去があります。
生保の外交員は、私が小学生の頃にやっていましたが
それまでまともに働いた経験のない祖母に営業なんてできるはずもなく、
ノルマ未達がずっと続き、クビ同然で辞めています。
祖母のことですから、職場でも強引に折伏をしたりしたのかもしれません。
それから数年後、私が中学生になった頃にはビジネスホテルの清掃のパートを始めました。
ですが、ここも2、3ヶ月ほどでクビになっています。
週に4日程度、1日4、5時間くらいでしたが
「私は体が弱いから」と、力仕事は他のパートさんたちに押し付けたり
週に4日の仕事なのに、その内の週に3日は頭が痛い、腰が痛い、などを理由に休んではシフトに穴をあけていたので、それを注意されたら逆ギレして、ここもクビになってしまいました。
それからは外に出て働くことは諦めたようです。
そもそも、職場でも平気で学会活動をやるような人なので、同僚たちからも苦情が出ていたかもしれません。
とにかく一般常識がないので、同僚が
「今度は◯◯神社のお祭りでうちの息子がお神輿担ぐことになったのよー」
なんて話でもしたら
「そんな邪宗の祭りで神輿担ぐことの何がすごいんだか!」
と突っかかってトラブルになることも普通にあるんです。
いつだったかは、パート中に大げんかをして、そのまま仕事をほっぽり出して帰ってきたくらいでしたから。
祖母は創価学会のことになるといつも以上に頭に血がのぼって周りが見えなくなるんです。
祖母自身のことだけならまだしも
例えば、私が小学生の頃に通っていたピアノ教室やバレエ教室の先生たちにも聖教新聞の購読を勧めに行ってました。
孫が通っているんだから、私の話も聞いてくれるはず、って、どういう理屈なのか理解できません。
ピアノの先生は渋々ながら購読をしてくれましたが、1ヶ月で購読を辞めてしまったので
それを知った祖母が激怒して
「あんなバカ女のピアノ教室なんか二度と通うな!」
と、勝手に辞めさせられてしまいました。
高校生になってから習い始めた生け花の先生のお宅でも、同じ理由でトラブルを起こしてしまい、生け花も勝手に辞めさせられました。
特に生け花の先生は、同じ町内に住む方なので、顔を合わせる度に顔から火が出る思いでしたが、生け花の先生たちも特にそのことを他のご近所の方々に触れ回るようなこともせず、私にも今まで通りに接して下さり、心苦しく思うばかりです。
バレエの先生も断りきれずに購読していましたが、購読しているのをいいことに今度は先生のご自宅まで折伏に行ってしまい
先生のお父様から「うちは代々カトリックですから、創価学会なんてやりません。帰って下さい」と言われたことに腹を立て、先生のご自宅で大げんかをして、警察まで呼ばれる騒ぎになってしまい、
警察官と一緒に帰宅した祖母から
「あんな耶蘇のバレエ教室なんか辞めてきてやったからな!明日から通うな!」
と言われた時は本当にショックでした。
ピアノはともかく、バレエは本当に好きなのでずっと習い続けたかったんです。
父はそれを知っていたので、母にこっそりと
「バレエの先生には後で謝って、これからもお袋には内緒で通わせてやれ」
と言っていました。
父の計らいもあり、また、バレエの先生とそのご両親のご理解もあり
バレエ教室は高校生の頃までずっと習い続けていました。
先生や先生のご両親は本当にいい人たちで、うちの事情を知りながらも快く迎えてくださいました。
この先生のご一家とは、現在でも交流があり、私が高校生の時に日曜のミサに連れて行って下さった時もあります。
私がカトリックに改宗したのは、こちらのお宅の影響でもあります。
ですが、私は自分の信仰を夫や子供たちに押し付けるつもりはありません。
そもそも、カトリックの信徒ではあるものの、そこまで熱心な信徒ではないです(すみません)
時々思い出したようにミサに行く程度ですから。
「あっ、そういえば私、一応カトリック教徒なんだよね」
くらいのもので。
私は、自分が宗教二世の苦悩にずっと苛まれ続けてきたから(三世ですけど)
自分の子供に同じ思いをして欲しくないんです。