ああー。耐えられない。



嫌いな自分と対峙するこの生活が。




私は、好きな自分のところばっかりを愛でて

嫌いなところをすごい刺しまくって

無視して見ないふりをして

隠してきたんです。

傷だらけの血だらけの嫌いな面。



だから、自分のことを

まるごと見せることができない。



誰に対しても、絶対にこっちから覗かれないように

同じ面しか見せない

月のように。



絶対に裏側の嫌いなところを

見せたくないのに!


見たくもないのに!



それを目の前でやる人間を

私は目の前に現している。



耐えられないのです。

恥ずかしいし

もう嫌悪感が溢れ出る。

許せないし

見下してしまう。


悲しいほどに目を伏せたくなるほどに

だから、そんな自分に

会いたくなくなってしまう。




私はこの自分をまるごと許したい。

愛したい。

大切にしたいと思ってしまった。


だからこんな現実になっている。


悔しいけどもう抗えない。

抗えないけど耐えられない。





おいハンサム!!

っていう深夜ドラマを妹に勧められました。


末っ子の女の子が恋をする相手の

「学さん」という男性に

私は最初からイライラしていて



完璧主義で、

女を「もの」みたいに扱う

カッコつけで俺様

人に見られてるとこだけいい顔する

ハイブランド気質

自分に逆らえない弱い若いバカな女の子を

躾けて、自分の好みの女に育てようとする

嫌なことをされたら不機嫌になり

同じことを仕返しすることで痛みを学ばせる

みたいな




この一挙一動が気に入らなくて

文句を言ってたんですけど




「お姉ちゃん、学さん嫌いだねー」

と妹に言われてから


なんで嫌いなんだろ?と考えた。




ちょっと不満…あれ、、もしかして

もしかして学は、こいつは、私なのか?





矢印が自分に向き始めた瞬間

思い当たる節がありすぎて

目を瞑りたく(つぶしたく)なったキメてる



俺の格好良いところだけ見て。


この学さん、

最後にすごいことを言い残す。


俺はこんなに完璧にやってるのに!!!

女はいつもいつもいつも、ありのままを愛して?

ふざけるな!!!


みたいなことを言う。



この思考が、私だったのだよ。



この人、自分の中身、見せてないんだよ。

良い人で、カッコよくて、優しくて、

いつも自慢の彼氏でいてくれて


だけど、本質

このひとの中身が全く見えない

気持ち悪さ。


お綺麗なままの面だけ

こちらに向けて

その意図も気持ちもまったく見えてこない

それって



好きになれるかなぁ。



外見や、繕った内側なんて

そんなもので人を愛せるかなぁ。



私が嫌悪していたのは

学さんの動作や言葉や、態度に隠れた



この中身を、知っているからだ。



自信がなくて

自分が嫌悪している部分を見ようとしなくて

隠してなかったことにして

人間関係は、自分のそれを見ようとしない上っ面だけを都合よく愛してくれるバカで良い。

汚いところも、醜いところも、弱いところも

察してくれないバカがいい。


ただ、

バカにされないステータスがほしい。

結婚していない→「人格に問題あり」のラベルを貼られないように、

普通に結婚して、普通に子供育てて

並の人生を送れるようにしたい

相手は誰でも良い。

コントロールして、操りやすいやつで。

とりあえず自分の面子を守りたい。



学さんがこんなことを考えている

キャラかどうかは知らんけど


まあ、こんなもんだろうと私は思う。




私が、こんなもんだからだ。





そして、付き合っている彼が、


取り繕ったような

かっこつけばかりを見せてくる行為が、

失敗をしないためにどうにか拒絶する態度が、


幼稚だと感じたのも

それは、まさに、自分そのもので

恥ずかしかったのだ。



情けないほどに。




綺麗でありたい。


優しい女でありたい。


だから良い彼女を演じてやってんじゃん。

こんなに我慢して受け入れてやってんじゃん。

そうして、目の前の雑魚みたいなやつを見下して

価値のある男と浮気する。


もっと高く買ってください。

私には価値があると認めてください。




だけど、本音は、誰のことも求めてない

知られちゃうと困るから

逆らわれて

真実を語られちゃったら痛いから。



わたしが、学さんだったんよ。



自分の中身は見せないで

上手に演技して

相手をコントロールして

都合のいいものに育てようとする

エゴイスト。



愛してるなんて、言えないね。




誰でも良かったんだもの。




カッコ悪い自分を直視するのってイタイ。

痛いし…悲しい。

怖い。辛い。



自分でも愛せないカッコ悪い自分を

誰かに愛してもらえるわけないから

見せたくない


そうやって

引き寄せや心理学やらを勉強して

嘘で塗り固めた


汚いことを考えないように

嫌なことを言わないようにと



かたく閉ざされた心の隅っこで

泣いてたのは、

見てほしかったのは、


愛されたかったのは、


ダメな、私。





私は、

自分のことが

こんなに嫌いだったことに

気づいた。




私は相手のことを心から想えない。



好きである「ふり」しかできない

こういうことしておけばいいんでしょ?

っていつも思ってしまう。




本当に好きな人には、

私のことを見せられないから

自分の嫌な面を受け入れられないから

好きだなんて伝えるわけないじゃん。


と思った。