【著者】

吉田秋生

 

【概要】

『海街diary』と繋がる物語、開幕!

山形の山里にある小さな温泉町・河鹿沢温泉の旅館で湯守り見習いとして働く和樹。弟の守とともに、旅館の女将や周囲の大人の思惑に時に守られ時に翻弄されながら暮らしている。
大人たちの抱える過去、そして河鹿沢温泉に数年前に引っ越してきた旅館の大女将の孫娘・妙をはじめ幼なじみ達との友情と恋と人生が静かに紡がれていくーーー

 

【感想】

『海街diary9 行ってくる』の巻末に収録されていた「通り雨のあとに」が、『海街…』のエピローグ(番外編)であり、本作のプロローグでもあったのね。

「蝉時雨のやむ頃」を始め、『海街…』に何度か登場した河鹿川温泉と血の繋がらない義理の弟のその後の話になる。

 

悪くは無い。

流石の吉田秋生様、キャラの描き分けは上手いし、魅力的。

和樹の周囲の日常、ちりばめられているエピソード、それらが紆余曲折有りながら川のように流れてゆく感じ。

これから面白くなって行くのかもしれないと思わせるものは有る、有るのだが。。。

う~ん。。。(;¬_¬)

『海街…』には有った胸に突き刺さる何かが足りない。

物語の始まりに「蝉時雨」をぶつけて来た、あの力が無い。

言ってみれば、映画版の『海街…』みたいだ(笑)

 

そこにもってきて、本作はどうも説明が多い。

心動かされる所が少ないのに(だから?)説明ばかり読まされている感が否めない。

言葉の神様、秋生様ではあるが、どうも今回いまいち上手く行ってる感じがしない。

読むのがメンドくさいと思わせてしまう。

 

まあ、まだ1巻だからね~今後に期待はしているのだが。。。(;¬_¬)

でも今までは最初からドカーンと感動していたものだったから。。。

ちょっと心配したりしている( ̄_ ̄;)