【解説】

『ダラス・バイヤーズクラブ』などのジャン=マルク・ヴァレ監督と、『サウスポー』などのジェイク・ギレンホールがタッグを組んだ人間ドラマ。妻を亡くしても泣くことができず、自分の周りにあるものを破壊することで再スタートしようとする主人公の葛藤を描く。迷える男を気遣うシングルマザーを、『インポッシブル』などのナオミ・ワッツが好演。一風変わった方法で、どん底から必死にはい上がろうともがく主人公の姿が胸を突く。

 

 【感想】

まず、珍しく素敵そうな邦題なのだが、残念な事にミス・リードを誘うタイトルだ。

 原題は『DEMOLITION 』。これをこのまま邦題とするには難しかったのかもしれない。

 とかく日本人はセンチメンタルな雰囲気や「愛」だの「恋」だのが大好きだ。

本作はこのタイトルに惹かれて来た人たちをガッカリさせる内容だ。

 

しかもこのタイトル、作品内のある場面で、車のサンバイザーの裏に妻が残したメモをもとにしているのだが、それは

 [If it's rainy,You won't see me. If it's sunny,You'll think of me.] という内容だった。

 まあ、考えようによっては間違いじゃないのかもだが。。。アンサーと考えるならね。

 

 

私的には、こういった作品は好きだ。

全くもって不親切で、説明を全くしない。

観る側の取りようによって、どうとでも解釈できる内容で、そのせいでネットでのレビューは憶測の嵐だ(笑)

 

何故妻が死んだのに哀しくないのか? 妻と義母の喧嘩の原因は何なのか?

妻の浮気と堕胎は真実なのか? その理由は?

ありとあらゆる場所に現れる妻は回想か妄想か幻想か???

まったくもって分からないことだらけ、最後まで分からない(笑)

その総ての解釈がこちらに委ねられている。

 

見ているのに視えていなかったもの、聞こえているのに聴いていなかったもの。

興味が無いものには誰も気づかない。

「俺の椅子じゃないから関係ない?」 妻が訊く。。。

そして妻を喪った彼は、そういった様々なものに気づき始めた。

「どういうわけかすべてが象徴になった」、そう彼は言う。。。ううん?(;¬_¬)←

 

ラストも良かった。

 

 

俳優陣は誰もが秀逸。❤

映像的にも割と好き。