39才のとき | I am say'S'

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  39才のとき

僕の39才は激動の年だった。

前年に一緒に会社をやっていた社員に裏切られ、その後始末の結果として自分の会社をたたみ、破産宣告(といっても連帯保証人だった父に迷惑はかけられず、銀行の借り入れは返済を続けていた)を受け、結果、当時、兼務で役員をやっていた某大手上場会社の子会社からは解雇通知をつきつけられ、パートの仕事を請け負っていた。そのとき、今の会社の全社長に拾われ、生活をするのになんとかやっていけるだけの収入を得ることができるようになったのが前年にあたる。

そして僕の一番の理解者であり相談相手だった母が急な病に伏し、亡くなったのも前年の秋だ。

その後、僕の身の回りが変化しだし、いろんなことが新しく回りはじめたとき、世間では今でも忘れられない悲しい事件事故である、阪神淡路大震災がおき、地下鉄サリン事件が起きた。

僕の39才はそんな人生のどん底と悲しみを味わった年、大事故大事件の翌年にあたる。

そんな余波を乗り越えようと心を痛めながらも、必死になってもがき苦しんでいた年だ。

僕にとって人生で最もきつかった39才…。

あなたはどんな39才を迎えるんだろう。

僕とは違って、充実した平穏無事で素晴らしい一年であって欲しいと願っているよ。