香りの音楽 ビートルズの逸話(アビィロード) | I am say'S'

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  香りの音楽 ビートルズの逸話(PART1 アビィロード)

ビートルズが6年あまりに残した楽曲は約230曲。
オリジナルアルバムが13枚。
そのほかアルバムに収録されなかったシングル、シングルB面を集めたオムニバスがCDで2枚。

アルバム大別すると…
ライヴをやっていた時代はロックンロールが中心でカバー曲も含まれていた。

ライヴをやめた時期からは全てオリジナル曲で
いろんなサウンドコラージュの手法を用いて、
当時の楽器だけではライヴでは演奏できないような曲を集めたアルバムを制作しだした。その最初が
「ラバーソウル」である。

さてみなさんはどのアルバムが一番好きなんだろう?

ライヴのようなロックンロールの雰囲気を味わいたいならファーストあたりだろうし、
片面が映画で使われた曲で構成された「ア・ハード・ディズ・ナイト」もいい楽曲揃いで前期の傑作といえる。

4人構成とはいえ、
前期はジョンが中心で、中期はジョンとポール半々、
後期はポールが中心になっていたと思う。

発売日では
「レットイットビー」
が最後だけど、録音順では
「アビィロード」
が最後にあたる。

このアルバムを録音していたときはすでに全員バラバラ。別々にトラックごとに分かれて録音した曲もある。
(レコードでの)A面は一曲一曲が独立していてほとんどがシングルでも出せる佳曲揃いだが(実際シングルカットもある)
B面は冒頭の「ヒア・カムズ・ザ・サン」以降は全く統一性のない短い曲揃い。
でもポールがメドレー形式に編集することで、これまでにないトータルコンセプトアルバムが出来上がった。
まるでそれぞれがメドレーを意識した小作品を作ったかのように…。

ポールの編集がなければアビィロードはアルバムとして成り立ったんだろうか? 後世に残る名盤となっただろうか?

いかにも息がピッタリ合った計算されたようなB面のメドレー…。
でも曲をつなぎ合わせていたときのポールの心境は複雑だったに違いない。

聴く側の印象と
制作実話には大きなギャップがある。

それでもあのメドレーは歴史的な名曲である。
たとえ小作品が別々に思い思いに作られ、あとでつなぎ合わせられたものだとしても…。

最後の曲が「ジ・エンド」というのも
なんとも言えない。

あれから40年以上たったなんて…。

彼らの曲はいつまでも色あせることはない。
僕の耳から、心から
離れないように…。