ー昨日の続き。イラっとするほど長いけど、読んでほしい。ー




話しに聞いていた通り、被災地の燃料不足は深刻だ。
この日も早朝からガソリンスタンドには長蛇の列が出来ていた。
開くかどうかも分からないのに開店前からみんな並んでいた。
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UKEYが『SAYさん、被災地見に行きますか?』って言った。

なんて言ったらいいか分からなかった。
彼自身も被災者で、辛い思いをしているのに。
見に行ったら余計辛いんじゃないかな。って心配だった。

『辛くないの?辛くなければあたし見たいよ。』って言った。
『じゃぁ、行きましょう。』って彼は言った。





正直、ホントは怖かった。
でも、みんなの支えのもと被災地にくる事の出来た人間として、
伝えなきゃ行けない事があると思った。
正しく被災地の実情を知ってもらいたいと思った。





ココはまだ車の通れる道。
大きな木の幹や、犬小屋が路肩に転がってる。
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途中からは車両通行止めになっていて、
車を止めて歩く。
海に向かって。
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横倒しになった大型トラック。
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瓦礫があちらこちらに積み重なっている。
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コンビニのファミリーマート。
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拡大するね。





瓦礫が店に突き刺さっている。
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海に向かえば向かうほど被害はひどくなる。
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もう、映画のCGがバキバキに使われている中を歩いているような気持ち。
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家に車が…
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引っかかっていたりする。
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こんな光景を誰が想像できただろう。
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レスキュー隊の人があちらこちらで捜索活動をしてる。
誰もまだ諦めていない。
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散らばったアルバム。
避難所からここは歩ける距離なんだ。
もしこのアルバムの持ち主が生きてたら、絶対に手元に残しておきたいはず。
震災から9日後、アルバムはまだそこにある。
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こんな風になってしまった家を、どこから直せばいいんだろう。
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こんなに大きな船が道の路肩に止まっている。
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こんな悲劇の覆う大地で、
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この言葉は胸に突き刺さる。
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実際、被災地に行く前に私は色んな事を聞いていた。

・被災地では金属バットやナイフを使った暴動が起きている。
・女性を狙ったレイプが横行している。
・物取りが続発していて支援物資をのせた車は襲われる。
・弱っている人から財布を抜き取っている人がいる。

こうやってだけ書かれると、まるで被災者がこういうことしてるみたいに思わない?
そんなのって、、『ざけんじゃねぇよっ!!!!』という感じ。
(言葉遣いが一時的に非常に悪くなり、申し訳ありません。)



地元の人の話しによれば、女性をレイプする集団がいるというのは確かみたい。
亘理郡では金髪のヤカラ風な人で白い車に乗った数人のグループだって。
そして、外部からの侵入者だって。(被災地以外から来てる人)



悪い事する人間はみんな外から入ってきてる。
崩壊した家屋から物を盗んでいこうとしたり、
保険の詐欺を働こうとしたり、
義援金の振り込み口座を自分の口座に書き換えてツイートしたり。



最低です。
ホントに腹が立ちます。
なんでそんな人まで生かされてるのか分からないです。



これだけガソリンが無くてみんな困ってる被災地で、
あたしとTATSUはバカだから避難所から津波の被害を見に行ってる約1時間の間、
荷台に軽油で満タンの赤いポリタンクをゴロゴロのせたまま。。
亘理小学校の裏の駐車場にトラックを止めておいたの。



帰ってくるまで忘れてて、
UKEYの車で近くに着くまで気づかなかった。


遠目で自分たちのトラックを見た時、真っ赤なポリタンク見て青ざめたなぁ…


『TATSU、、ポリタンク見えまくりだね。』



でもそんな心配をよそにポリタンクは変わらず燃料で満タンだった。





被災者の人たちは、みんな全力で力合わせて地域復興のために頑張ってるよ。
家族、親戚、友達、そんな関係すらも飛び越えて、
『人』と『人』が支え合ってるよ。



実際、うちらを現地で迎えてくれたUKEYと山内くんは毎日のように被災地を飛び回って、
沢山の人を助けてるよ。

毎日避難所に通って、毎日誰かを励ましてる。
彼ら自身も被災者なのに。




間違った情報は特にTwitter上で広まってる事が多い。
あたしも使ってるツール。
根拠の無い被災地に関するツイートをすごく目にする。



『悪い情報』というのは拡散されやすい。
『強奪』とか『レイプ』なんて書かれてると、
みんな過剰に反応する。
そしてリツイートしてく。
TL上が被災地に関する恐ろしいイメージでいっぱいになる。


だけど、被災地が『心の中まで荒果てた土地』のように思われるのはすごく困る。
ホントに、ホントに、ホントに困る。



行政や国が行う支援が、全ての被災地に行き届いていないという現状のいま、
今回の私たちのように小さな力でも、

・往復分の燃料が確保できて、
・被災地で求められてる物資を集められて、
・緊急車両許可証が取れて、
・自分たちの身の安全を自分たちで確保できて、
・それ相応の覚悟が出来ているならば、

被災者はいまも支援を求めている。
ホントに物資が届かなくてみんなすごく困っているんだ。



今回行った亘理役場では、
『全部置いていってくれ。次、いつ支援物資が来るか分からない。』と役場の人は言った。


避難所にいる人数が多ければ多いほど、物資供給は多い。
だけど、中には5人とか3人っていう場所もある。


こういった行政の隙間を誰が埋める?
この隙間は命にかかわる問題なんだ。



今回わたしが宮城に行く事に対して、
たくさんの人が応援してくれたし、
たくさんの人が反対した。


反対する人の多くが、
『放射能の濃度が東京より多いのになぜ今そこに行くの?』
『NEWSで一般のボランティアは迷惑だって言ってるよ?』
『また地震が来たらどうするの?』
『SAYのやる仕事なの?』

って言った。
心配してくれる言葉達、すごい嬉しい。
だけどさ、『じゃぁ、誰がやる仕事なの?』って思ったよ。




何を言われても、私はUKEYと仙台の友達の言葉を信じてた。
『私は大丈夫、食べられない人たちを助けてあげて。』
『おにぎり一個で生活している避難所があるんです。』
『海沿いの地域がひどいんです…』
『避難所は配給ですが微々たるものです。』




『やらなくていい』理由を探すのはどんな時でもすごく簡単。
『やりたい』のならやる方法を探すしか無い。



だから、
私を止めようとする言葉たち、
悪いけど全部スルーww




放射能の問題もあった。
ちょうど白石市を出ようとした帰り道、
『30分後に原子炉の3号機に放水を行います。この放水は無人で…』ってラジオが言う。

うまく行けば原子炉の熱は下がる。
失敗したら放射能が飛び散る可能性もある。

それくらいは知ってた。



この日の風は南風。
私たちは今から南に向かう。
一瞬、嫌なテンションになった。



ハンドル握るTATSUが緊張してるのも伝わった。
あたしもドキドキしてた。
一瞬パラっとふった白い雨がなんだか気になった。



だけど、震災で亀裂の入った高速道路を修復するために、
作業員の人は道路肩で一生懸命作業してた。




NEWSでもやってる。
長期間、濃い濃度の放射線を浴びるのは危険です。って。


ならば短時間、微量な放射線を浴びるくらいなんだっていうんだ◎
日を追うごとに老け込む枝野さんが大丈夫っていうんだから、
あたしは信じるよ。

別に支持してる訳じゃないけれどww




なんとかマイクロシーベルトでキャーキャーするくらいなら、
よっぽど夏に日焼け止め塗り忘れて外でちゃう方が危ない気がするよ。




そしてこのごろすごく残念に思っている事。
『音楽の持つ力』をこの状況下で日本の音楽業界は上手に使えていない。
自分のキャンペーンで組んであるラジオゲストの仕事を『こんな事態で不謹慎だから…』
なんて理由をつけて家から出てこないアーティストもいる。



ラジオだよ!?
テレビよりも被災者が聞けてるツールだよ!?
何で自分の言葉でエールを送ってあげないの!?

そんなもったいないゲスト枠は、まとめて全部SAYに下さい。




あったかいスタジオで、スタッフに守られて『ラブソング』を歌うのは簡単なコト。




でも、ホントに必要なときにファンを支えてあげれなかったら意味ないね。




支援物資を集めたり、
義援金を集めたり、
集荷場まで支援物資を持っていったり、
私が関わらせてもらってるアーティスト全員、
とっくに動き出しています。
むしろ、あたし遅いくらい。



マイクから本気でLOVEを叫んでいる者なら当然の行為です。
きっとみんな『特別な事してる』って意識無いと思う。



自分に出来る事探して、
出来る方法探して、
仲間と力合わせて形にする。



音楽するのと同じだもの。



レコーディングもバラしで、
LIVEもバラしで、
被災地のみんな助けたくてしょうがないのにマイク持てないから、
違う方法で支援する方法を考えた。




その結果だよ。




これを読んでる業界関係者の人がいたら、
この事を真剣に考えてほしいです。

音楽は勇気を与えます。
音楽は希望を与えます。
音楽は涙を拭います。


『音楽』というツールの持つ力を最大限、生かすなら今しかないです。
売り上げにはならないかもしれないけれど。
魂がカウントしていくLOVEの売り上げには繋がると思うよ。



被災者だけじゃない。
被災者を支える人にも今は勇気と希望が必要なの。
最初の一歩を踏み出す力が必要なの。




ずっと私が信じてるコト。
天国に持っていけるものは唯一『心』です。
『身体』という器の中で『心』をどう育てるかは自分次第。
誰も、明日は約束されてないんだよ。
だから『今』を生きて。



ただNEWS見て、祈ってるだけじゃ被災者は助からない。
月に30万稼ぐ人間が募金箱に100円玉寄付したところでその思いは伝わらない。
誰かを助けるという行為は、身を削る行為だ。
身を削って大切な命を救うんだよ。



~Twitter上で見つけた話し~
とある小学生の下校中の一言。
『俺、160円しか持ってねぇからさ…100円しか募金できなかった。』


これが『救う』ってことだよ。
すごいよ小学生!!!

嘘でもホントでもいいから、
こういうツイートを拡散していってほしい。




今回支援物資募集に協力してくれた全てのみんな。
配送のために力貸してしてくれた全ての仲間。
支えてくれた全ての人。

そして、宮城に行くと言った私を一度も止めず、
最大のエールと共に見守ってくれた私の家族。

彼らに心からの愛と尊敬を。




私は次のアクションを考える。
Spread our LOVE to our country.




bless you, always
SAY