ジャズ耳の鍛え方 (NTT出版ライブラリーレゾナント)最近読了しました。
ただ,おすすめするのはどうかな?という感じがします。実際に立ち読みされてご購入の判断をされたらよいかと思います。
というのは,文章が整理されていない感じで,読み難い,解り難い観があります。でも,何となく解るところも結構ありますが。
それと,この本を読めば,ジャズがどういうものかとか,ジャズの本質が何なのかが解るというものではないということです。
この本は,ジャズをより深く,面白く聴けるようになる耳を鍛えるためには一種の訓練が必要で,訓練の方法を提示しているっていう趣の本です。訓練の方法と言っても,要すると,じっくり聴くということだけど,最初に何をどのように聴いたらいいのかの提案があったりするので,この本を読めば訓練にとりかかることができるでしょう。
ぼくは,ジャズってなんだろう,ジャズの本質って何かなと,まだ解らないので,本屋で,この本を買いましたが,上記の次第で,この本が答えを提供してくれることはありませんでした。
でも,この本がぼくにとって無意味であったのではなく,むしろ「ジャズ耳の鍛え方」という想定外の手法を教えてくれたことは,大変貴重なことと思っています。
筆者のチャーリー・パーカーに対する初期の印象についての記述を引用します。
「最初は,とりたてて面白い旋律があるわけでもないパーカーのアドリブを,なんでこれがいいんだろうと半ば不可解な気持ちで聴いていました」
まさに,現状のぼくが,まったくそのとおり。
筆者は,ジャズ耳を鍛えたとき,パーカーの演奏の素晴らしさを身で感じることができるようになったというのです。
いずれにしても,パーカーに限らず,ジャズ耳を鍛えることによって,演奏者の個性を深く感じとることができるようになり,ジャズを聴く楽しみもどんどん増えていくのだそうです。
この本をヒントにジャズ耳を鍛えてみようと思っています。