西口明宏サックス教室 サックスに関する情報ブログです

西口明宏サックス教室 サックスに関する情報ブログです

文京区護国寺にあるサックス教室です。
今までの経験から少しでもみなさんにお役に立つ情報があればと思います。
100人の奏者がいれば100通りの考え方や理論があります。私の意見を一つのアドバイスとして参考にしていただければ幸いです。

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去年半ばからチューナーを使うのをやめました。
なぜもっと早くはじめなかったのか悔やむくらい、大きな効果を感じます。
むしろプロを目指す、現在プロの人は楽器問わず電子チューナーの使用を止めるべきだと思います。
私はピアノに合わせています。場合によっては音叉も使っています。
はじめはピアノに合わせるのがとても難しかったのを覚えています。今でも難しいと感じます。
でもここだなというポイントが段々と感じられる様になってきました。
なによりライブハウスのピアノのコンディションは様々です。自分だけチューナーで合わせても、体はピアノに合わせたがっているんじゃないかなと思います。バンドでならす時は全ての楽器まとめての音程感だと思います。それはボリュームもまた然り。

音色というのは、点と点のような単純な物ではなく様々な倍音が含まれた複雑な音の集まりで出来ています。そしてそれを聞き取る事が大事であり、さらにいえば自分が心地よいと感じる音を探すというのが非常に大事な行為であり、それが個々の個性、感覚を磨く事になると思います。
その基本的な練習の一つがチューニングだと思います。
チューナーで針が真ん中にきて終わり。という簡単なものではないと言う事です。

昔のプレイヤーを聞いてみて下さい。コルトレーン、ロリンズ、ジョーヘンダーソン、あげるときりがありませんがみなとても個性がある音色、そしてピッチ感を持っています。
チューニング、是非感覚を磨く練習に使ってみてはどうでしょうか。

リットーミュージックのサックスマガジンにアドリブ初級セミナーとして連載をしています。
季刊誌だったのですが今月号までに3回連載しました。

第1回 3和音(トライアド)
第2回 4和音(セブンスコード)
第3回 ガイドトーンとガイドトーンライン

残念な事に社内事業再編の都合でしばらく休刊となりますが、アドリブ初心者から上級者まで取り組む事の出来る内容ですのでとてもおすすめです。
バックナンバーもあるそうなので僕のレッスンを受けにきておられる生徒さん初め、アドリブに行き詰まっている方、何か課題を探している方にとてもおすすめです。
できれば第1回目から読まれるとわかりやすいと思います。
http://www.rittor-music.co.jp/magazine/sbm/14215034.html

紙上の説明だけでは理解が難しい所もあるかもしれませんので、質問等ありましたらいつでもご連絡下さい。今年度のレッスン生も募集中です。初心者からプロを目指す上級者まで是非体験レッスンに来てみて下さい!

西口
ミュージシャンの多くの人が演奏活動の他に講師活動もしています。
僕も同じく自宅の方でサックス教室をしていまして、年2回の発表会に向けてみなさん非常にがんばっておられます。
僕の生徒さんはほとんどが初心者の方で、ある程度楽器が吹けるようになってからの課題の一つに12調のスケール練習があります。
街の音楽教室では省いたりしたりするところも多いとききますが、このスケール練習非常に意味があります。

いわゆるドレミファソラシドの音階を12調すべてでやってもらうのですが、これははっきりいってものすごく難しいです。まずはこの概念を理解していただくために中学で習う音楽の授業程度の説明をします。

僕が思うに一番大事なポイントは、何ヶ月かかったとしてもこれが12調でできるようになった時には今と比べ物にならないテクニックと音楽感が身に付いているという事です。
ただ書いてる事を読むだけではななかなかテクニック的にも、音楽的にも発展はないと思いますので、この練習を通してたくさんの事を学んでいただくためにレッスンではいろいろ工夫しています。

楽器を持つ事さえもままならない初心者の方にとったらどれだけの努力と時間が必要かと思うと想像し難いですが、C、F、Bb、Eb,,,,,,,と調号が増えていくにつれて楽器への理解へと楽器を通して歌う事の楽しさを理解していっていただけたらと思いながらレッスンしています。

みなさん是非トライしてみてください。
最近、リードの使い方を変えました。
今まで基本的に慣らしたリード5枚ほどをローテーションする様にして使っていて、覚えている限りここ6、7年近くは微妙に違えど基本的にはリードはローテーションして使っていました。
それを最近はリードを慣らす所までは同じなのですが、あとは練習用、本番用関係なしに同じのをだめになるまで使い続ける様にしています。

なぜ使い方を変えたかを話すと少し話がずれるのですが、
今年5月頃から楽器を1992年の中学の時に買ったヤナギサワに戻しました。
かなりラッカーもはげているので良くビンテージに間違われますが、自分はこの楽器を2010年日本に帰国後に1923年製のConn New wonderという銀サテンの楽器に巡り会うまで約18年使い続けていました。
Conn(コーン)は素晴らしい楽器で現代の楽器にはないなんとも言えない音がするのです、なんせ90年前の楽器なんでメンテが大変なんですね。
楽器なんで繊細なのは当たり前なのですが、ここ数年海外に行ったり、大舞台、ツアーでの激しい移動が多く、その度に楽器の心配をしなくてはならないのがバカらしくなったんですね。
もちろんだからと言って手荒な扱いをするわけではないです。何よりも大事に扱っていますが、古い楽器に無意識に必要以上の過度の心配をするのが非常にストレスになっていたんですね。
それが演奏中にも少し反映するようになり、こんな速いフィンガリングしたら壊れるかなとか意識の遠くで考えている自分に嫌気がさしてしまったのです。
なかなか言葉で表現するのは難しいですが、僕にとって楽器は命の次に大事ですが同時に道具でもあるんです。
画家が絵を描いてる時に「あぁここ筆で強く押したいけど筆折れちゃうかな、、」とか武士が敵と戦ってる時に刀が折れてまうーとか考えないんですよね。
文章にすると薄っぺらいですが、いろいろ考え昔の楽器にしばらく戻そうと考えたのです。
不思議な事にコーンを3年吹いた後に吹いたヤナギサワはまた違った印象を持っていました。
今は18年吹いて気がつかなかった事だらけの毎日です。

だいぶ話がそれましたが、なぜリードの使い方を変えたかはは次回に続きます、、、、、
一番長い生徒の一人が転勤のため今年一杯でサックスレッスンが最後になりました。
東京でレッスンを始めてから3年半。初期からの生徒さんで、はじめは譜面もカタカナをふらないと読めなかったのですが、今では私の書いたジャズのアドリブソロも初見で読めるようになり、リズムも簡単なコードも読めるようになりました。
二人のお子さんもいて、仕事も忙しいにも関わらず熱心に取り組む姿が印象的でした。

昨日のレッスンでは、最後の私の書きソロを渡しました。すらすら読んで行く姿を見て昔の事が色々思い出されとても感慨深かったです。
遠い異国の地への転勤ですが、「また向こうでもサックスを是非続けたい、辞めれませんよ」との嬉しい言葉。
残り1回のレッスンですが、できるだけの事を伝えられたらなと思います。

自分もそうですが、3、4年というのは人生の何か一つの周期なのかもしれません。
今年もあと数日ですが、来年で東京に出て来て4年。私もこの先に向けて緊褌一番で行きたいと思います。

西口明宏