2024年7月18日、
父(74歳)が食道ポンに罹患している事が分かりました。

父のことや、家族のこと、、、 その他諸々、、、

私の頭の整理もこめて 感じたことを綴っていきたいです。

(『がん』と書くと、 そのコトダマが放つ力で エネルギーが下がりやすいので 『がんではなく【ぽん】と呼ぼう』という 呼びかけをしてられるドクターがいらっしゃるようです。 そのドクターに賛同し、今後は私も、父の病気を『食道ポン』、もしくは『ポン』と書きます)

 

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2024年7月26日(金)

父の検査の結果を聞きに、父と母と病院へ行ってきました。

 

 

 

 

午後からの予定でしたので、朝はお仕事へ行き、半休をとって病院へ向かいました。

 

 

 

 

前回同様、予約時間から5分ほど経って、診察室へ案内されました。

 

 

 

 

担当医の先生は、父を見るなり、

『こんにちは!先日は検査お疲れ様でした』と明るく言って下さいました。

 

 

 

 

そして、先日の受診以降の父の体調の変化など聞いて下さり、CTやPET検査の画像を見せて説明しながら、検査結果を伝えてくださいました。

 

 

 

 先生からは、

【食道ポン、リンパ節転移あり、遠隔転移あり(肝臓)】であること、

【ステージ4bの進行性】であることを告げられました。

 

 

 

 

告知までのこの一週間、母と姉ともたくさんお話をし、時に思い切り涙したり、気持ちを共有したりしており、

『父の前では絶対泣かないこと』

を約束をしていました。

 

 

 

 

会社のおっちゃん上司からも

『ドクターのお話は【作業】と思う事』

と言われてました。

 

 

 

 

 

何を言われても、父の前だけでは

【絶対泣かないぞ】、【冷静でいるぞ】

と何度も何度も言い聞かせてましたが、告知を受けた時には、血の気が引いていく感覚がありました。


油断すると溢れてきそうな涙をこらえるため、天井を数秒眺め、

『大丈夫、大丈夫、絶対大丈夫』

と自分に言い聞かせ、何とか約束を守ることができました。

 

 

 

 

隣の父は、大きな深呼吸を何度もしていました。

『受け入れなければ…でも受け入れられない…』という錯綜する感情と向き合ってるかのように、大きな深呼吸を何度も…


見ていて辛かったです。

 

 

 

 

母は、少しだけ目頭をおさえていましたが、約束通り、涙を流すことはなかったです。

 

 

 

 

 

そして、担当の先生より今後の治療についての説明がありました。

 

 

 

 

【ポンがリンパ節と肝臓に転移もしているので、手術や放射線治療はできないので抗がん剤治療になること】

 

【これからたくさんの点滴をすることになるので、血管に負担をかけずに点滴を行うように、鎖骨のあたりに『静脈ポート』を埋め込む手術が必要になること】

このポートを使うことで、腕の血管のトラブルを避けたり、効率よく治療を続けることができるそうです。

 

【5日間入院をして、抗がん剤治療をし、その後は3週間自宅で静養し、また5日間入院するというサイクルを4回繰り返すこと】

 

 

 

このほか、投与するお薬についても触れてくださいましたが、頭があまり働いておらず、あまり覚えていません。

 


 

 

来週月曜日(本日)、静脈ポートの手術をする説明を受けてくださいと言われ、40分ほどに渡る担当医のお話しが終わりました。

 

 

 

その後、抗がん剤治療を行うにあたり、ホルモン値を見る必要があるので、父は採血の部屋へ行きました。

 

 

 

 

母と私も診察室から出て、採血部屋へ向かおうと父の後ろを少し離れて歩いていると、急に後ろから

『○○さんの娘さんでしょうか?』と年配の看護師さんから、声をかけられました。

 

 

 

何かあったのかなと驚きながらも『はい』と言うと、

『驚かせてすみませんね…先ほど、診察室であまりに気丈だったから、、、

すごく頑張ってられるんだろうなと少し気になってお声かけてしてしまいました。急にすみません』

と言われました。

 

 

 

 

その瞬間、張り詰めていた糸がプツンと切れたように、涙ぐんでしまいました。

優しく寄り添って下さる看護師さんに、隣にいた母の方が泣いてしまい…

 

 

 

 

 

私まで同じように泣いてしまって父に心配かけてはいけないと、私はお手洗いへ行き、心を落ち着かせ、父がいる採血室へ向かいました。

 

 

 

 

私の顔を見るなり、

『ゆみみちゃん、ごめんな。転移までしちゃってた。ごめん。』

と言ってくる父。

 

 

 

 

『謝ることじゃないよ!身体しんどかったやろうに、気付けなくてごめんな』と父の腕を触りながらお話しました。


久々に触れる父の腕は、少し細く感じました。

 

 

 


そして、母がいないことを不思議に思った父には、『これからの入院の説明を看護師さんから聞いてくれてはるよ』と言いました。

咄嗟に出てきたウソでした。

 

 

 

 

採血が終わり、父は清算をしにいきました。

 

 

 

 

その間、私は、母と看護師さんの元へ行き、

『父には入院の説明を受けてると言ってるからな。そろそろ泣き止んでよー!』と少し笑いながら言うと母も『ごめんごめん』と言い、ニコッと微笑み返してくれ、涙をしっかり拭っていました。

 

 

 

 

清算が終わり、私たちのもとへ帰ってきた父。

 

 

 

 

看護師さんも『入院のご説明をしていました』と話を合わせてくださいました。

ありがたかったです。

 

 

 

 

 

こういう時、本当に難しいです。

 

父の前で、涙を見せないなど言わず、思い切り、父と共に泣いたりする日があっても良いと思います。

父も私たちの気持ちは気づいてると思います。

(人の気持ちに敏感なのに、それに気付かないフリをすることが上手な父ですので…)

 

ただ、今のところ、私たちは、父の前ではいつも通り明るい家族でいると決めています。


だから、父の前では涙は見せたくありません。

父の前では、ポンのお話しより、いつも通り他愛無いお話をしたり、おちゃらけたお話をしてケラケラ笑っている事の方が多いです。

 

 

 

 

母と姉とは各々の気持ちを話合い、共有し、時に泣きじゃくったりしています。

各々、治療方針での望みもあります。

そこの気持ちも共有しています。

 (私達の思いも三人で話し合ってますが、最終決めるのは父であるということは分かっています)

 

 

 

何が正解なんてありません。


私たちは、

【父の前ではいつもの明るい家族でいること】を選択しています。



今の私達はそれで良いと思っています。

 

 

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診察後、父が『お茶でも飲んで帰ろう』と言ってくれたので、コメダ珈琲へ行ってきました。

(こんな時に、お茶に誘ってくれる父がすごいです。

ただ、どこか現実逃避をしている感じは否めませんでした)

 

 

 

 

 この時も、父と母の会話を聞いていたら面白く、私が大爆笑したら、父も母もすごく笑い出して、、、

 

 


3人でケラケラ笑いました。





とても幸せな時間でした。

 

 



この姿だけ見ると、

『まさか、約一時間前に、ポンのステージ4bの告知を受けてきた家族だなんて誰一人思わないだろうな』と俯瞰し、思っていました。

 

 

 

辛いのに冷静なところもあり、でも辛くて泣いちゃう。

現実逃避せずに向き合いたいです。

 

 

 

この日のお会計は、高額医療の申請をしているため、お支払いはなしでした。(自身の備忘録の為、書いています)