私はコミュ障です。

 

昨今よく耳にするコミュ障ですが、コミュニケーション障がいの略で人づきあいが苦手な人がよく使っている気がします。

 

私のコミュ障は筋金入りで、自分では理由がまったくわからないのですが、人から避けられる、嫌われる、陰口を言われる、無視されるといった状態になります。

 

「理由がまったくわからない」というところがポイントで、自称コミュ障の人は他人から上記のような態度をとられれば何かしら思い当たるふしがあったりするものであると思います。

 

ところが本物のコミュ障は一所懸命笑顔を作り精一杯相手に合わせて愛想よくし、気を遣い、優しく接しているにも関わらず人から避けられるのです。

 

思い返せば学生のころからそうでしたが、若いころはまだ勢いもありますし、わりと決まったメンバーで毎日を過ごすため嫌でも関わることが多く、理解し合える機会があることからそんなに困ったことはありませんでした。

 

もちろん友達は多くありませんでしたが、それなりに仲良くしてくれる友達にも恵まれ、そこまで自分をコミュ障だとは思わずに生きてきました。

 

困ったのは子供を産んで、幼稚園などで保護者と関わらないといけなくなってからです。

 

うちの長男は、保育園や幼稚園を転々とし、それぞれ期間は違いますが、3つの園に通いました。

 

最初はまだ1歳で、保育園だったこともありそこまで他の保護者と関わることはありませんでしたが、年少さんになって幼稚園に入園してからが大変でした。

 

まず最初の幼稚園では、ボスママに嫌われたようです。

 

参観や保護者会などで幼稚園に行く機会が何かとあるたび、ママたちの中心で大声でしゃべる人を見かけました。私は頑張ってママ友を作ろうとしていましたが、どうしても馴染めず、いつも控えめにできるだけ他のママと関わらずに済む場所を探して目立たないようにしていました。

 

それなのになぜかそのボスママに目をつけられ、運動会だったか文化祭だったかの行事でみんなの前で大声で叱責されました。

 

私はわけがわからず、はいはいという感じで聞いていたのですがとても気分が悪かったです。

 

さらに幼稚園の子供の担任にも嫌われていて、転園が決まり挨拶に行ったとき、出てくることもありませんでした。

 

新しい園でもトラブルは続き、何もしていないのになんとなく他のママに避けられる、一度何かで話したママでさえ、二度目には目を合わせないようにし、時に挨拶してもシカトされるのです。

 

ここまで多くの人にあからさまに避けられるということはきっと自分に何かしらの原因があると思います。

 

数年間悩みに悩み、うつ状態にまでなりました。一所懸命笑顔を作り嫌われないように頑張ってきましたが、こどもが進級して新しい保護者の中に入ってもやはり同じように嫌われます。

 

ここまでいろんな人に嫌われると、対人恐怖症のようになって、どうせまた嫌われる、どうせまたシカトされるという「傷つきたくない」気持ちが先立ち、手が震えて顔はひきつり、上手に笑えなくなってしまいました。

 

あれから10年近く経つのでさすがに諦めたし開き直っていますが、これはちょっとした才能なのではと最近思います。

 

まったく話したことない人からは空気のように扱われますが、一言でも話したことがある人は、だいたい二度目にはシカト、目を合わせないようにそそくさと私から離れていきます。

 

考え方を変えれば、わずらわしいママ友付き合いとは無縁、ボスママに気を遣うこともないし、お茶に誘われたりして断れないといった辛さもありません。

 

人が怖い、こどもの保護者が全員怖い、という状態ですが、最近はできるだけ目を合わせて笑顔で挨拶だけはする、でもあとはフルシカトで相手とは赤の他人であることを自分に言い聞かせ、保護者会などで孤独でも堂々とするように努めています。

 

オドオドしていると余計にいじめたくなるのが人間です。たとえ一人でも絶対にオドオドしてはいけません。

 

人が怖い、でも嫌われたくないと思うあまり、オドオドと気を遣いすぎてこどもの友達の親になめられ、利用されたことがあります。お願いすればなんでもする、でも面倒ごとを押し付けたらあとはシカト、他のママ友に私の悪口を吹き込み見える位置でこちらを見ながら陰口。

 

私に原因があるとしてもこの人の方こそ性格悪すぎて恥ずかしいですよね。

 

私はそれ以来、たとえ一人きりでも堂々と胸をはり、決して弱みを見せないように気を付けています。

 

先日派遣で働いていた時代の友達とランチをしました。数年ぶりの再会でしたが全然そんなことは感じず、おしゃべりが止まらないという感じですごく楽しい時間を過ごしました。

 

こども関係の付き合いしかなく、その中でうまくやれないことで孤独感を強め自己否定をし、自分には友達が一人もいない、世界中の人に嫌われている、と思っていました。

 

しかしそうではありませんでした。私には私を理解し、好いてくれている友達がいました。それを確認して涙が出るほどうれしかったです。

 

とても狭い世界にいたのでしょうね。やはりこどもの保護者は赤の他人です。

 

表面だけを見て人を判断し、利用価値がなければ無視をする最低な人間ばかりではないはずですが、私とは分かり合えない人ばかりのようです。

 

こどもが大きくなるまでの数年の我慢なので、耐えるしかありませんね。