2008年8月17日、両国国技館で開催されたG1クライマックス優勝戦。
いよいよ決勝戦。時間無制限1本勝負。後藤洋央紀VS真壁刀義。
レッドシューズ海野が真壁のセコンドにつくGBH軍団に対して「控室に帰れ！」と言うと会場から「帰れコール」が巻き起こった。
しかし石井智宏や本間朋晃などGBH軍団はリングサイドに陣取ったままだ。
後藤のセコンドには中邑真輔、稔、ミラノコレクションA.Tがついている。
放送席にはIWGPヘビー級チャンピオンの武藤敬司がいる。
序盤は、闘志満々の後藤が攻めるが、真壁は後藤の闘志を削ぐように場外にエスケープする。
後藤がエルボー連打、ストンピング、ブレーンバスター！
真壁が場外にエスケープすると、後藤がコーナーポスト最上段に上がり、場外の真壁にトペコンヒーロー！
どよめきが起こる。後藤の捨て身の攻撃に大歓声と大拍手がわく。
後藤が真壁を鉄柱に叩きつけ、パンチ連打、キック！ しかし真壁が金的キック！
真壁が後藤の背中をフェンスに叩きつけると、本間がイスを置く。
真壁が後藤をエプロンに乗せ、DDT気味に後藤の頭部をイスに叩きつけた！
危険な反則技だ。真壁がイスを持って、後藤の額めがけて思い切り殴打！ 嫌な鈍い音が響く。
後藤が大流血。血が止まらない。
5分経過。
リング上。真壁が割れた額にパンチ連打、額にニー！ 大ブーイングが起こる。
真壁が後藤を場外に放り投げると、ついに本間が手を出した。すると激怒した中邑が本間を突き飛ばし、稔も加わる。
矢野や石井も出て来て場外でセコンド陣同士が乱闘になる。これが本当にG1の優勝決定戦なのか。
真壁が後藤を鉄柱に叩きつける。海野が注意しても真壁は「知らねえよバカヤロー！」
リング上。真壁がスリーパーホールド！ 後藤の目がうつろだ。危ないか。
後藤コールが起こる。苦悶の表情の後藤。顔面は血で真っ赤だ。何とかロープに脚をかけた。
10分経過。
本間がチェーンを渡した。真壁がチェーンで首絞め！ 後藤苦しい。
怒りの海野が真壁の背中に強烈なミドルキック！ 大歓声が上がる。
真壁が「何してんだテメー？」と目を剥くが海野は引かずに真壁と口論。海野コールが起こった。
パワーボムを狙う真壁だが、後藤がリバーススープレックス！
後藤がロープに飛んでラリアット！
真壁が突進するが、後藤がアッパーカットラリアットで真壁の顎をかち上げた！
後藤がコーナー最上段からダイビングエルボードロップ！ バックドロップ！
カバーに入るがカウントツウで真壁が返す。
後藤がWレッグロックに極めたままキャメルクラッチ！ 真壁が苦悶の表情。
ロープをつかむ真壁。後藤がバックを取ってジャーマンを狙うが、真壁が海野をつかみ、後藤に金的キック！
大ブーイングが起こる。真壁がラリアット！ バックドロップの体勢で後藤をコーナーに乗せてスパイダージャーマン！
真壁が足蹴フォールの体勢。カウントツウで後藤が返す。
15分経過。
真壁がパワーボムからのエビ固め！ カウントツウで後藤が返した。
後藤コールが起こる。真壁がロープに飛ぶと後藤もロープに飛んでラリアット！
互いにロープに飛んでラリアットは相打ち！ 両者ダウン。
真壁がコーナーに上がると、後藤がボディブロー、ボディブロー、強引に真壁を担ぎ上げて、牛殺し！
苦悶の表情で真壁がダウン。
勝負に出るか。後藤がブレーンバスターの体勢で持ち上げたが、バックに回った真壁がジャーマンスープレックスホールド！
カウントツウで後藤が返した。真壁がロープに飛んで後頭部にラリアット！
ロープに飛んだ真壁が体重を浴びせたラリアット！ カバーに入るがカウントツウ。
真壁がワンハンドゴリラスラム！ コーナー最上段からキングコングニードロップはよけられて自爆。
20分を超える激闘。
後藤が叫んだ。ロープに飛んでラリアットをかわした真壁がバックを取ってフルネルソン。
ドラゴンと見せて海野に後藤をぶつけた！ その直後に真壁がドラゴンスープレックス！
何の意味があるのか。海野は失神。
本間がチェーンを渡した。真壁が右腕にチェーンを巻く。
真壁がチェーンラリアットを狙うが後藤がカウンターの村正・・・を読んでいたのか真壁がよけて、ストンピング！
真壁がロープに飛んでチェーンラリアットを狙うが後藤がカウンターのドロップキック！
強烈なドロップキックだ。真壁は大の字にダウン。チェーンはミラノコレクションA.Tが手にした。
後藤がデンジャラスバックドロップ！ すぐに立った真壁がラリアットを打つがよけた後藤がバックドロップ！
今度こそ決めるか。後藤がブレーンバスターの体勢で持ち上げて、昇天！
カバーの体勢。カウントツウで真壁が返した。根性を見せる真壁。
後藤がロープに飛んでかち上げラリアット！ カバーに入るがカウントツウ。
粘る真壁。まだ切り札が残っている。後藤がブレーンバスターの体勢で持ち上げて、昇天・改！
カバーの体勢。カウントスリー！ 後藤が見事にG1初出場、初優勝を決めた。
「後藤のGはG1のG」を証明してみせた。
後藤はマイクを持つと、放送席を睨む。「オイ武藤、G1獲ったぞオイ！」
武藤が立ち上がる。
後藤は「新日本を潤すとか言ってるけどなあ、ふざけんじゃねえぞ。8月31日、この両国で、きっちりオレが獲り返してやるからな！」
武藤コールが起こるが、武藤は動かない。笑顔で拍手して「よし、おめでとう」と余裕の反応。
8月31日、両国国技館。全日本プロレスのリングで、武藤敬司VS後藤洋央紀のIWGPヘビー級選手権試合が行われる。
