2008年3月30日、後楽園ホールで行われたタッグマッチ。
天山広吉、飯塚高史VS真壁刀義、矢野通。
ゴング前に真壁と矢野が襲いかかる。飯塚を場外に放り投げ、二人がかりで天山に殴る蹴る踏みつける!
真壁と矢野が天山をコーナーに飛ばし、真壁がラリアットを狙うがよけた天山が矢野にラリアット!
天山が真壁にもラリアット! 飯塚が矢野にドロップキック!
天山が真壁にモンゴリアンチョップ! 背後から矢野が天山にパンチ!
真壁と矢野が天山をロープに飛ばしてクローズラインを狙うが両腕でカットした天山がロープに飛んで両腕で独りWラリアット!
天山が真壁に手刀、ヘッドバット、パンチ、モンゴリアンチョップ!
ロープに飛ぶ天山だがリング下から誰かが脚を引っ張った。矢野ではなくセコンドについている外道か。
場外乱闘。矢野が天山を鉄柱に叩きつける! 矢野だけでなく石井智宏や邪道、外道、本間朋晃が天山にストンピングの嵐。
天山が大流血。
いつの間にかコーナーの金具が剥き出しになっている。
真壁が天山の背中を金具に叩きつけた!
矢野がゴングを鳴らす木槌を持っている。誰かが渡したのか。矢野が木槌で天山の割れた額を突く!
反則やりたい放題の矢野が手首に巻いていたテーピングを解いて天山に首絞め!
5分経過。
真壁が天山にブレーンバスター! カバーに入り、天山がカウントツウで返すと真壁がチョーク!
飯塚が真壁の背中を蹴ってカット。
矢野が天山にブレーンバスター・・・粘った天山が逆にブレーンバスター!
天山が矢野をコーナーに飛ばして突進するが矢野がボディにキック! 矢野が突進すると天山がマウンテンボム!
ようやく飯塚にタッチ。飯塚が矢野にエルボー! 出て来た真壁にもエルボー!
真壁と矢野が飯塚をロープに飛ばしてWラリアットを狙うがかわした飯塚がロープに飛んで独りWドロップキック!
飯塚が真壁にブリザード! 矢野にもブリザード!
飯塚が矢野にカニバサミから膝十字固め!
矢野が苦悶の表情。真壁がストンピング連打でカット。
飯塚と真壁がエルボー合戦。飯塚がエルボーエルボーエルボー連打で真壁がダウン。
飯塚が矢野に魔性のスリーパー! 大歓声が上がる。矢野の目がうつろだ。「落とせコール」がわく。
真壁が飯塚の背中にキックを見舞いかットする。
天山が矢野にモンゴリアンチョップ連打! 矢野がロープに飛ばすが天山がフライングラリアット!
カバーに入るがカウントツウ。天山がコーナーポスト最上段に上がると本間が天山の脚をつかむ。
真壁が天山にデッドリードライブ!
天山をコーナーに飛ばして矢野がエルボー! 真壁がラリアット!
矢野が天山にマンハッタンドロップ! 真壁がラリアット!
カバーの体勢。カウントツウで天山が返す。
バックを取った矢野が天山を抱え上げて、真壁がランニングネックブリーカーの合体殺法!
カバーに入るが飯塚がカット。
真壁がイスを手にして、天山の背中を殴打!
ダウンする天山。真壁がイスを振り上げると何と飯塚が天山を庇うように覆いかぶさり、イスは飯塚の背中に叩きつけられた。
飯塚が苦悶の表情でダウン。飯塚コールがわく。
誰かが真壁にチェーンを渡したか。真壁が右腕にチェーンを巻く。
タイガー服部が注意すると真壁は服部を突き飛ばした。
真壁がロープに飛んでチェーンラリアットを狙うが天山がボディにヘッドバット!
天山が真壁を捕まえて持ち上げて叩きつけ、必殺アナコンダバイス!
真壁苦しい。ここで決めるか天山。しかし矢野がカットに入った。
真壁が天山を羽交い絞め。矢野がロープに飛ぶとエプロンで待ち構えていた飯塚が魔性のスリーパー!
矢野が苦悶の表情。服部が「1、2、3、4」
真壁が両手でイスを持ってロープに飛ぶと天山がイスごとフライングニールキック!
天山がロープに飛んでラリアット! カバーの体勢。カウント2.9で真壁が返した。
天山が叫んだ。真壁に必殺TTD・天山ツームストンドライバー!
決まった。カバーの体勢。カウントスリー!
何とか天山と飯塚が勝った。まさに2対6の苦しい闘いだった。
2024年、新日本プロレスの棚橋弘至社長が、試合中の乱入を厳しく取り締まると宣言した。
正直遅いくらいだが、やはりファンからのクレームが殺到していたようだ。
昭和の時代も乱入はあったが、乱入があまりにも悪質だとレフェリーは反則負けのゴングを鳴らした。
一番厳しいのはジョー樋口で、例えばジャイアント馬場がロープに飛んだ時、セコンドがリング下から脚を引っ張ったら、樋口レフェリーは即反則負けのゴングを鳴らしたのだ。
いつの頃からか。特に新日本プロレスの乱入は反則負けにならなくなってしまった。
レフェリーの目を盗むのではなく、レフェリーの目の前で堂々と乱入し、リング上で大技をかけ、注意するレフェリーを突き飛ばす。
ジョー樋口を突き飛ばしたら即反則負けだから、全日本プロレスでは、レフェリーへの暴行は反則負け覚悟でやった。
本来プロレスラーは皆一匹狼で、ブルーザー・ブロディもスタン・ハンセンもタッグは組むが基本はシングルプレーヤーだったので、そこが魅力だった。
徒党を組むよりも単独で行動するほうがカッコイイ。
しかし現代プロレスはどこかのグループに所属していないと闘えないような状況になってしまっている。
それはなぜか。試合にはグループで乱入するから一匹狼だと大勢対独りになり、多勢に無勢でやられてしまう。
とにかく大勢で乱入しようがレフェリーを突き飛ばそうが反則負けにならないのだから、反則したもん勝ちだ。
これは明らかにおかしい。「プロレスはショーですよ」と言っているようなものだ。
レスラーではないオーナーや社長は、なるべく試合には口出ししない方針だったようだが、社長レスラーの強味は試合にも口を出せることだ。
棚橋社長はファンの声を無視せず、今後は乱入を厳しく取り締まるようだが、EVILが早速反論しているので、果たしてどうなるだろうか。
もしも本気でゴールデンタイム復活という夢を見ているのなら、乱入はNGにしないと、おそらくテレビ局のトップが許さないだろう。
深夜1時だから口出しされていないと思うが、昭和の時代は、テレビ局が試合内容にまで口を出してきたらしい。
それがゴールデンタイムで放送するという厳しい現実であり、簡単なことではない。
連ドラでも視聴率が取れないとWEBライターが「爆死」「大コケ」と猛批判を繰り広げるのだ。
昭和のプロレスはゴールデンタイムで放送していたからその風当りの強さは今の比ではなかった。