「やれんのか! 大晦日! 2007」が、さいたまスーパーアリーナで開催された。

 

大注目のドリームカードは第6試合。

 

エメリヤーエンコ・ヒョードルVSチェ・ホンマン。

 

K-1ファイターのホンマンは、218センチの巨漢を活かしてK-1のリングで大暴れ。

 

対戦相手は顔面までパンチが届かないし、ヘタに入り込むと一撃必殺の膝蹴りが待っている。

 

212センチのセーム・シュルトも闘いにくい相手だったが、さらに長身のホンマンは、K-1・GPのレギュラー選手たちも大苦戦した。

 

ホンマンは曙、ボブ・サップ、セーム・シュルト、ゲーリー・グッドリッジに勝利している。

 

ラスベガスで行われたチェ・ホンマンVSザ・プレデターの試合は白熱した激闘を見せ、スタンディングオベーションの大熱狂。

 

プロレスラーのプレデターがブロディばりのダイナマイトキックをホンマンの顔面に炸裂した時は大歓声がわいた。

 

最後はホンマンが判定で勝った。

 

2007年大晦日。ホンマンが絶対王者・氷の皇帝エメリヤーエンコ・ヒョードルに挑む。

 

 

1Rのゴング。ヒョードルがタックルして組む。しかしホンマンが強引に体を浴びせて倒し、上になった。

 

ヒョードルが下から腕十字固め! 肘が伸びている。秒殺か。外れた。

 

ホンマンが上からパンチを打つがヒョードルが素早く立ち上がって離れる。

 

両拳を構えて向かい合う。ヒョードルがパンチを打ちながら前に出て組んだ。

 

またホンマンが浴びせ倒し! 上から左右のパンチを打つホンマンだが、ヒョードルが下から腕十字固め!

 

ホンマンが即タップアウト! 1R1分54秒。強い。強過ぎるヒョードル。ホンマンも相手にならなかったか。

 

 

ヒョードルは2001年4月から2007年大晦日まで、約7年間無敗だ。

 

唯一の引き分けはアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラだが、7年間、無敗の快進撃を突き進む。

 

ヒョードルは、セーム・シュルト、ヒース・ヒーリング、ノゲイラ、藤田和之、ゲーリー・グッドリッジ、永田裕志、マーク・コールマン、ケビン・ランデルマン、小川直也、高阪剛、ミルコ・クロコップ、ズール、マーク・ハントという強豪ファイターに勝利してきた。

 

ヒョードル自身が一番苦戦した対戦相手の名前を口にしたことがあるが、それは藤田和之だ。

 

「ヒョードルを最も苦しめた男」という紹介のされ方に、藤田は複雑な気持ちだったと思う。

 

藤田の右フックでヒョードルが流血し、ぐらついたが、最後はヒョードルのチョークスリーパーで完敗した。

 

とにかくヒョードルは強かった。打撃と関節技の両方が世界トップクラス。

 

柔道とサンボがバックボーンで寝技はもともと得意なヒョードルがボクシングを猛特訓して無敵になってしまった。

 

まさに鬼に金棒、虎に翼だ。