2007年8月12日、両国国技館で行われたG1クライマックス準決勝60分1本勝負。
永田裕志VS中邑真輔。
永田はニュー・ジャパン・カップ優勝、IWGPヘビー級王座奪還を果たし、さらにG1優勝のトリプルクラウンを目指す。
至近距離からの睨み合い。ゴングが鳴った。
スピーディーなバックの取り合い、リストの取り合い。グラウンドの攻防。
永田が強烈なローキック連打! 中邑もボディにニーを叩き込む。
中邑がフライングメイヤーからジャンピングニードロップを狙うが永田がよけた。
永田がいきなり顔面キックを放とうとするが中邑がかわした。
永田がアームブリーカー! 中邑が痛烈な張り手!
中邑がボディにニーニーニー連打!
怒り顔の永田がエルボーを連打し、ボディにニーを叩き込み、ミドルキックを狙うが読んでいたのか中邑が脚を払う。
中邑がストンピング、上になってエルボー連打から腕十字固め!
永田が慌ててロープに脚をかけた。中邑が胴絞めスリーパー! 永田がロープに逃れる。
中邑がロープに飛ぶと永田が顔面にフロントキック! さらに大車輪キック! 後頭部に入った。
5分経過。
永田が強烈なミドルキック、ミドルキック、ローキック、ミドルキック、ローキック!
ダウンした中邑の背中を思い切り蹴る! まだ行く永田がストンピング連打から張り手!
中邑も怒ったか、エルボー連打、ボディにニー連打!
ムキになった永田がエルボー! 互いに喧嘩腰のエルボー合戦、張り手合戦。
永田が張り手、張り手、張り手! 中邑がダウン。
止まらない永田がハイキック! 背中にキック! 中邑の左肩にキックを叩き込み、アームブリーカー!
永田が左肩殺しか、左肩にキックを見舞い、腕十字固め!
中邑が叫びながらロープに脚をかけた。ダメージを負ったか。永田がなおも左肩にキックを連発する。
「来いよほら!」と永田が左肩にストンピグを連打!
中邑がフロントキック、エルボー連打! 永田もエルボー連打! エルボー合戦。
永田がアームブリーカーから必殺腕固め! ここで白目。中邑が苦悶の表情。
腕十字固めに移行する永田。中邑が何とかロープに逃れた。
永田が左肩にキック! コーナーに追い込みエルボー連打!
反対側のコーナーに飛ばして顔面にフロントキックからエクスプロイダー!
カバーの体勢。カウントツウで中邑が返す。
中邑が飛びつき式三角絞め! 反撃開始か。永田が苦悶の表情。
ロープに逃れた永田。中邑がロープに飛んでラリアット!
もう一度中邑がロープに飛んでラリアット! ロープに飛ぶ中邑だが永田が左肩にフロントキック!
永田がロープに飛ぶと中邑がパワースラム!
バックを取った中邑がジャーマンスープレックスホールド! カウントツウ。
10分経過。
中邑がハーフネルソンスープレックス! カバーの体勢。カウント2.9で永田が返した。
中邑がリバースパワースラム! カバーに入るがカウントツウ。
勝負に出たか、中邑がスリーパーホールド! 永田苦しい。両目を閉じている。落ちてしまうのか。
中邑が技を外してリバースパワースラムを狙うが永田がアームブリーカー!
何と永田がオリンピックスラム!
永田が延髄斬り! 中邑も延髄斬り! 永田が延髄斬り! 中邑が延髄斬り!
永田が顔面にフロントキック!
中邑もフロントキックを放とうとするが、脚を取った永田がコーナーに追い込んでジャスティスニー!
顎に入った。中邑をコーナーに乗せて雪崩式エクスプロイダー! 肩から落ちた。
永田が垂直落下式ブレーンバスター! カバーの体勢。カウント2.9で中邑が返した。
休まず攻める永田がナガタロックⅡを極めた! 中邑苦しい。
永田が強引に左肩を同時に極めようとして技が外れた。
15分経過。
バックを取った中邑がジャーマンスープレックス! しかし永田がエクスプロイダー!
左肩から落ちたか苦しい中邑。永田が頭部にハイキック! もう一度頭部にハイキック!
シュートな緊迫感。永田がバックドロップ! カバーの体勢。カウント2.9で中邑が返す。
必殺バックドロップホールドを狙う永田だが中邑が粘ると永田がミドルキック!
起死回生の三角絞めを狙った中邑だが永田が腕十字固めに切り返した!
左肩が悲鳴をあげているか。しかし中邑はギブアップしない。
リング中央。ロープが遠い。中邑が苦悶の表情。何と永田が技を外した。
タイガー服部がダウンして立てない中邑の様子を見ると、リングドクターがリングに上がった。
まさか脱臼したか。ここでゴング。ドクターストップで永田の勝利だ。
予想外の結末。リング上に担架が運ばれた。中邑の左肩を破壊した永田が決勝進出。
退場する永田に喜びの表情はない。
プロレスの試合には思いがけないアクシデントがある。
ダメージを負った箇所を徹底して攻めるのはプロレスのセオリーではあるが、それは勝つだめであって故意に怪我をさせようとするレスラーはいない。
総合格闘技ではドクターストップやレフェリーストップはよくあるが、プロレスでは相当なことがない限り、レスラーがギブアップしないうちは試合を止めない。
2007年G1決勝は永田裕志VS棚橋弘至となった。
ワンデイトーナメントのため、決勝戦まで両雄にインターバルを与えるためにもタッグマッチが3試合続く。