冬の連ドラはほぼ最終回を迎え、春ドラマが始まる。
今季の冬ドラマも面白いドラマがいくつかあった。
「君が心をくれたから」は小説のようなラブファンタジー。愛する人のために命を捨てられるか?
本気で愛していないと無理だろう。もはや見返りを求めない無償の愛のレベルではないと、好きな人のために自分の全てを失うことはできない。
「相棒22」は甲斐亨の話題が出てきた。話題だけでなく回想シーンが堂々と流れた。
相棒のキャストとスタッフは甲斐亨復活を願っているようだ。もしもご本人登場となればビッグサプライズになる。
歴代相棒全員集合はファンの夢でもある。
「さよならマエストロ」は本当に面白かった。芦田愛菜の演技が光った。當真あみのバイオリン演奏シーンは痺れた。
久間田琳加、新木優子と女優陣が豊富。石田ゆり子も若い女優に全然負けていない。
最近NHKでは女性も「俳優」と言っているが「女優」という言葉には独特の響きがあると思う。ドラマは女優が大事です(個人的意見)。
「不適切にもほどがある」は毎回夢中になって観ていた。賛否両論あったようだが私は賛だ。面白かった。
まさか本物のキョンキョンが本人役で登場するとは素晴らしいサービス精神。さすがクドカンだが、そういえば朝ドラ「あまちゃん」でクドカンとキョンキョンはタッグを組んでいたのだ。
キョンキョン本人を前にして「キョンキョンだけど、キョンキョンじゃない!」と不適切にもほどがあるセリフに、さすがのキョンキョンも「さっきから失礼過ぎるんですけど」とキレ気味。
そりゃあ21歳のキョンキョンと58歳の小泉今日子が同じわけがないが、平成を知らず1986年から令和にタイムスリップした人間にはショックだったよう。
ほかにも、昭和ではヤンキーのカリスマ・三原順子が「今国会議員やってる」と言っても「そんなわけないじゃん」と誰も信じないなど、昭和ネタが満載。
私の中学時代、先生が生徒に顔面ビンタや拳骨は当たり前で、技術の先生はT定規で脳天を殴打していた。
社会科の先生はプロレスファンで、突然「テー、テレレレ!」とミル・マスカラスの「スカイハイ」を口ずさんだかと思ったら、いきなり生徒にフライングクロスアタック!
不適切にもほどがある!
令和の今なら完全にアウトな昭和のノリを思い出し、楽しめたドラマだった。
もちろん笑いだけでなく、クレームを恐れて守りに入るから「今のテレビはつまらない」というメッセージもある。
男性会社員が「メンタル限界」と歌えば、女性会社員が「私のメンタル死んでる」と。
生きづらい世の中を象徴しているセリフもあり、いろいろ考えさせられるドラマだった。
春ドラマも大いに期待している。