2006年9月10日、さいたまスーパーアリーナで開催されたPRIDE無差別級グランプリ決勝。
ジョシュ・バーネットVSミルコ・クロコップ。
ミルコは188センチ、100.4キロ。格闘技のバックボーンは「キックボクシング」と表記。
バーネットは191センチ、116キロ。格闘技のバックボーンは「プロレス」と表記されている。
1Rのゴング。バーネットがK1ファイター相手に果敢にパンチで攻める。
ミルコの左ミドルキックがボディに炸裂! 強烈な音だ。
バーネットが組みに行きボディにニー! ミルコが押して離れる。パワーがある。
バーネットが負けじと右ミドルキック! ミルコが左フック! バーネットがインロー!
ミルコが痛烈な左ミドルキック! かなり入ったがバーネットが脚を取った。ミルコは倒れない。
ミルコが左右のパンチ連打! 顔面に当たっている。危ない。
バーネットがミドルキック、ボディにニー!
ミルコの左ミドルキックが効いているのか、それとも引き込む作戦か、バーネットが倒れた。ミルコが上になる。
ミルコの右目尻あたりが出血している。パンチでカットしたか。止血とドクターチェックのため試合が中断。
バーネットはコーナーでミルコに背を向けた格好でじっと待っている。
ミルコが上でバーネットが下という同じ体勢からスタート。
バーネットが下からパンチを打つ。ミルコも上からパンチを打つ。
下からアームロックを狙うバーネットだが、ミルコは取らせない。
レフェリーが「アクション!」と叫ぶ。膠着状態が続く。
ミルコが立ったタイミングでレフェリーがブレイクを命じ、スタンディングポジションからスタート。
バーネットが右ミドルキック、右ハイキック! ミルコが左右のパンチ連打、アッパー! 入った。
ミルコが左ミドルキック! バーネットが組みに行った瞬間にカウンターでミルコの左ジャブが顔面に命中!
5分経過。
ミルコがボディにニー! バーネットがインロー! バーネットが組んでボディにニー!
ミルコが強烈なボディブローをレバーに連打!
バーネットがダウンするとミルコが上になり猛然とハンマーパンチ連打連打連打連打連打! 危ない。
ミルコが上からハンマーパンチ連打連打連打連打連打連打連打!
さらに左右のパンチが顔面に入っている。バーネットの顔が真っ赤だ。頬が腫れている。
バーネットが出血。しかし諦めずに腕を取ろうとする。ミルコは構わず顔面にパンチを連打!
アームロックを狙うバーネットだが、ミルコが上から左右のパンチを連打し、鉄槌のようなハンマーパンチを振り下ろす。
バーネットが苦悶の表情。目も腫れている。ミルコが顔面パンチ! 顔面パンチ! バーネットがたまらずタップアウト!
1R5分32秒、ミルコ圧勝。ついにグランプリ初優勝。無冠の帝王を返上した。
バーネットは顔面骨折の疑いがあると、高田延彦はじめ放送席のメンバーが心配している。
恐るべしミルコの戦慄の拳。
ミルコのパンチは速くて重くて鋭い。
表彰式では、準優勝のバーネットにマイクが渡された。
日本語で「えーと、眠いです。皆さん、ホントにごめんなさい」
そのあと英語で話し、通訳される。バーネットはミルコへの讃嘆の言葉を語り、練習して必ずチャンピオンになると誓った。
高田延彦がチャンピオンベルトを腰に巻くと、ミルコが感涙。これは珍しい。
ターミネーターも人間だった。肩を組むミルコとバーネット。
これほどエキサイティングで感動的な格闘技イベントは、もう日本で復活することはないのだろうか。
RIZINも全く地上波で放送しなくなってしまった。
PRIDEは本当に面白かったのに「大人の事情?」で消滅したことが惜しい。
最近ではボクシングも放送しなくなった。今の日本人は格闘技を求めていないのだろうか。