下記の一文は、本田由紀・東京大学教授のある日の「X」投稿です。アメリカの若者で資本主義を支持するという人は9%に過ぎない、という報道について、興味深いコメントを寄せています;

==============
資本主義を支持する30歳未満はわずか9%…アメリカで嫌われた「社会主義」を若者が受け入れ始めた切実な理由 #プレジデントオンライン president.jp/articles/-/118… 「トランプ政権が軍事費や移民取り締まりの拡大に資金を増やし、億万長者に何兆ドルもの減税を与える一方、大多数の米国人への公共サービスを削減しています。このような資本主義の現状を踏まえ、若い人々は社会主義に対して寛容になっているのです」資本主義を支持する30歳未満はわずか9%…アメリカで嫌われた「社会主義」を若者が受け入れ始めた切実な理由 #プレジデントオンライン president.jp/articles/-/118… 「トランプ政権が軍事費や移民取り締まりの拡大に資金を増やし、億万長者に何兆ドルもの減税を与える一方、大多数の米国人への公共サービスを削減しています。このような資本主義の現状を踏まえ、若い人々は社会主義に対して寛容になっているのです」
===============

資本主義経済体制は、放置すると資本家が労働者を支配して低賃金で長時間労働を強制する恐ろしい制度で、実際に資本主義経済が始まったばかりのイギリスでそのような事態が発生し、社会は疲弊し荒廃したのでした。そこで、これはなんとかしなければ、と立ち上がったイギリスの労働者たちは労働組合を結成し、経営者と対等な立場で労働条件の改善の話合いを行い、待遇改善の闘いを行ったのでした。その様子を観察して、資本主義経済の本質を明らかにしたのが思想家のカール・マルクスです。名著「資本論」は彼が書き残したもので、この中で彼は資本主義が始まったばかりのイギリスで労働者が如何に搾取されるか、現実を目の当たりにして、資本を個人所有にするから労働者が搾取されるのだと見抜いて、資本を社会の共有財産とする制度にするべきだと主張したのでした。「資本論」は人類社会の理想像について述べた大著であるだけに、一製品の取扱説明書と違って読み手によって何を優先課題とするか相違が出てくるというハードルがあるのも現実です。一昔前の日本では、マルクスと聞いただけで「危険思想視」され、共産党員が弾圧された時代もありました。その影響で未だに「学校内では政治の話はしない」という空気が支配的ですが、アメリカはさすがに民主主義先進国だけあって「資本主義がダメなら、社会主義はどうなんだ?」というふうに、柔軟な思考力を身に付けており、将来性が期待できます。日本のように若者が一定の型にはめられるような教育を受けているようでは、いつまた「国を守るために命をかけて戦え」と号令される時代になるのか、心配です。