(その7)のつづき
時間は確か7時45分だったような気がします。
「さぁ行くべか!」と、残りのコーヒーを飲み干すと席を立ちました。
ターミナルの3階だったような?昨日レンタカーカウンターの場所は確認しておいたし、迷いまくってターミナルのあちこちに行ったお陰で3階までの行き方(エレベーターの位置)も完璧でした。
レンタカーを借りるAVIS(アビス)さんのところまで来ました。
前には何人か分かりませんが、カウンターのお姉さんにあれこれと質問攻めしていました。ヨーロッパの人たちは自分の後ろにどれだけ行列が出来ていても構わず、自分が納得するまで質問しまくる、と聞いたことがあります。
このオッチャンもそのタイプかな?こりゃ時間かかるなぁー、と覚悟をする前にその方は何処かへ行ってしまいました。
さぁ、私の番が来ました。
「Excuse me , I have a resevation・・・」か何かの言葉で始めたと思います。
と同時に日本からプリントアウトして持ってきたコンファームシート(予約確認表)を係のお姉さんに見せました。
どうやら通じたようで、予約もちゃんと確認出来ていたようでした。
次に、国際免許証を、と言われ提出すると、もう一つ、というので、もしかして?日本の免許?って聞くと、そう、と言われ、とりあえず提出。
国際免許証にも自分の顔写真付きなのに、日本のも必要なの?って聞くとややこしくなりそうなので、やめておきました。
両免許証の確認が終わり私の元に戻されると、しばらくあれこれと確認が始まりました。とりあえず、束の間ホッとして次に何を聞かれるか?一抹の不安を抱え黙って待っていました。
しばらくすると、お姉さんがレンタカーの確認表のようなものをカウンターデスクの上に広げました。どうやら契約に関する重要事項について説明を始めるようでした。
まずは返却日と返却場所、、、返却場所はまた空港に戻って来るのではなく、パリ市内の「サン・ラザール」駅近所のAVISでしたので、「ちゃんと行き方分かってる?」って聞かれたら「イエス」と返しておきました。この辺りは日本でグーグルマップを使って再三確認済みでした。
次にゴチャゴチャと説明を始められました。ハッキリ言って何のことを言っているかよく分からず(苦笑)ちゃんと分かったのは、何かを選択すると300ユーロ取られる、ということでした。
300ユーロ?すぐさま私の頭のなかで日本円に換算しました。ざっと4万円ほどになります。
はて?何を選べば4万円も取られるの?と思い、お姉さんに「カーナビのこと?」と聞くと「いいえ」と返答されました。
これはもしかして?とりあえず、分からないからといって何でも、イエス、イエス、と言っていてはダメ、と頭にすぐ浮かびました。「ノーと言える日本人」(どこかで聞いたことあるフレーズですが)でないとダメなのです。
そう、オプションで付けることができる保証?保険のことだったのです。中身は車両保険かな?と思うのですが、、、というのも、日本で予約するとき「無制限の搭乗者保険が価格に含まれています」と書いてあったので、それ以外の保険ということは判断できました。
確かに、入っておくことに越したことありませんが、4万は高すぎる!ということで「ノー、サンキュー」とハッキリお断りしました。
最後に車の置いてある場所の説明がありました。このターミナルビルの5階の黄色いエリア、というのです。
あれ?待って?一緒に車の場所まで来てくれて、車体に傷が無いか一緒に確認してくれないの?と聞こうと思いましたが、そんな余裕はありませんでした。とりあえず、次に進みたくて「サンキュー」と言ってキーを貰いカウンターを後にしました。
(他の国ではどうか分かりませんが、フランスではレンタカーの傷の相互確認は行わないのが普通です。それは借りる時だけでなく返却の時も同様でした)
エレベーターに乗り5階で降りました。
確かに、そこはレンタカー業者の駐車専用スペースとなっていました。フランス国内の有名レンタカー屋さんといえば、あと「ヨーロッパカー」とかありますが、エリア毎にAVIS、EUROPE CAR、と分けられており、AVISは黄色のエリア、というわけです。
駐車スペースと行っても結構広くて、まず黄色のエリアを探すのが結構大変で、また黄色エリアに入っても自分に与えられている車(キーに書かれたナンバープレート番号のみが頼り)がなかなか見つかりません。
もう一度、レンタカーカウンターに戻り、「車の場所分かれへんから一緒に探して!」ってお願いしようとまで考えた程でした。
同じ場所をもう一往復していると、あれ?これちゃうのん?とありました~!
車種は「ルノー・トゥインゴ」でした。1300ccで5速ミッション。ちなみに、ヨーロッパのレンタカーはほぼ100%「MT車」(オートマチック車は皆無と言ってもいいかも?)です。
確か、キーレスエントリーではなかったような記憶があります。運転席側のドアにキーを差し込み右に捻るとドアが開きました。ということで、ようやく車を探し当てることが出来ました。
当然左ハンドル仕様なので、左ドアから車内に入り、バックパックを助手席側の足元に置きました。
フランス移動中の大事なナビはiPhoneに入れた「Sygic」というカーナビアプリを使うことにしていました。バックアップ用に(iPhoneが壊れた時の為の)iPadも持ってきて同じようにそのアプリも入れてありました。
ちょうど、ダッシュボード中程にスピードメーターが配置されており(タコメーターは無し)、その横にiPhoneを置ける場所がありました。備え付けのカーステレオから直接USBで電源を取ることが出来たので助かりました。
キーをイグニッションに差し込み、ギアがニュートラルであることを確認、一応クラッチペダルを踏みながらキーを回すと、さすがに一発始動しました。
車は駐車スペースに対して前進で「突っ込んだ」状態で駐車されていたため、まず車を後退させないと車を出すことことが出来ません。
ギアを「R」に入れようとしましたが、何度入れても入った感触がありません。右足でアクセルペダルを静かに踏みながら、静かにクラッチを繋ごうとしますが、車は前にしか進もうとしません。
「えっ?」これどうなってるの?
シフトノブには「1」の左横に「R」の表示があります。っていうか、後退出来ない自動車なんてあるはずがありません!
何度も同じ行為を繰り返しますが、まったくギアが入ってくれません。
どうしたもんやろか?・・・やれやれ
とりあえず、エンジンを切り外に出ました。これ以上前に行くと前の壁に接触してしまいます。壁と車の間に間隔があることを確認し車内に戻り、軽く深呼吸をしました。
さぁ、私を車を無事後退させることが出来たかは、次回にしたいと思います。
(その8)おわり、このシリーズはつづく