今日はクィーンエリザベス2世のお葬式の日。

さすがに、学校も仕事もお休みなので

情報に疎い私ですら国葬があるとは知っていた。

 

祝日の朝、試験前のお子さんのピアノレッスンをし

次男を友達の家に送っていき、

一息つこうとしたときに、日本からのラインを色々いただいた。

 

 

「お葬式、始まったよ。」

 

 

見るつもりはなかったのだけれど、

情報の逆輸入のおかげで

私もテレビの前に座ってしまった。

座ったら最後、ついつい見とれてしまった。

何時代かわからなくなるような儀式の模様。

 

 

いつもは、かなりテキトーな

イギリス人が

大英帝国の意地と誇りを胸に

国全体が厳か、且つ、威信にかけた

国葬を目の当たりにした。

軍人さんたちの様々な制服。

一体どんな種類があるんだろう・・・。

日本だと見られない光景が広がる。

 

 

 

寸分たりとも狂わない

兵隊さんたちの動き。

元立派な軍人さんであっただあろう

おじいちゃんが、式の間も

背筋を伸ばし、起立していた姿。

沿道の人たちも、あれだけ人がいたにも

かかわらず、乱闘が起こらず、滞りなく進んでいる。

ここぞというときのカメラワークといい

YOUTUBEは英国政府により無料で放映していますという表示にしても

近所で大砲が鳴っている音など

国を挙げて、全力でクィーンの最期を見届け、

おまけに、大英帝国万歳、と言わんばかりの本気度を垣間見た気がした。

 

 

 

 

途中、国歌が流れた。

今までイギリスの国歌を聞いて

感傷的になったことなどなかったのに

今日は、ついつい目の前がにじんでしまった。

思わず口ずさんでしまった。

気付けば在英20年目に突入。

色々あったな・・・なんて思ってしまったのかな。

時々聞く王室のニュース。

あちらも大変なのね、なんて思いながら見ていたんだろうな。

 

君が代でももちろんグーーーっと来るkれど

God save the Queenを聞いても

感傷的になるようになったらしい。

これは、在英10年くらいで

クリスマスのミンスパイ(ドライフルーツの甘いパイ)を克服できるようになり

今ではこれないしにはクリスマスを過ごせない、という

体になってしまったのと同じということなのかな?

いや、あまりにも軽率な例え・・・失礼。

 

 

さて、ウェストミンスター寺院からバッキンガムパレスを通り

在英日本大使館のすぐそばで兵隊さんたちが集まる。

棺が車に乗り、ウィンザーキャッスルへ向かう。

よく、歩いたな・・・

大使館もすぐそばだし・・・

色々な感情が沸き上がる。

 

 

 

そんなことに集中していたら、

そうだ!今日は敬老の日だ。

急いで両親に電話。

 

 

そして、国葬を見ていると

家のことが何もできないので

テレビをつけたまま、

ずーーーーーーーーーーっと気になっていた

部屋の片付けに着手できた。

すっきりした。

色々な意味で、特別な日だった。

 

 

兵隊さんたち、関係者の方々の緊張は

半端なかっただろう。

どうぞ、クィーンも天国で

そして関係者の方々もゆっくり休んで

いただきたい。

 

 

 

今日一日、ありがとうございました。

明日から仕事。

現実に戻らねば・・・。