前の続き・・・。

 

ロンドンで個人売買の車を買う①

ロンドンで個人売買の車を買う②

 

 
道路を渡ってオーナーが車から出てきた。
初めましてと握手をする。
 
私の五感いや第六感、すべての感覚を使い
アンテナマックスでこの人の人柄をサーチする。

「ごめん、遅くなって。
渋滞してて。」
「いえいえ、こちらこそ、早く着いて
急かせてごめんね。」

筋肉質の大柄な髭の濃い30代の男性。
手首のタトゥー。
黒いTシャツ。
騙すつもりなのか?
悪い人なのか?
 
でも、話し方、目、表情は
見た目ほどいかつい感じではないらしい。
 

「ここだと、よく見れないから
広い場所へ移動しよう。」
 
ということで、場所を移動。
 

車を止めて
この車に関して色々説明してくれる。
どれだけ大事に扱ってきたか、
この車はもともと叔父が買った車を
叔母、いとこ、自分にやってきた。
いつもきちんとメンテナンスに出している。
なぜ、この車を手放すことにしたか、
子供のこと、家族のこと
自分の仕事、これからは別の車を
会社が支給してくれるなど・・・
色々熱く語ってくれた。

「あのね、正直私は車に詳しくないのよ。
でも、あなたの言っていること信頼する。
だから購入する。」
 
「うん、ありがとう。
本当にこの車はいい車だよ。
絶対失望しない。」
 
それから
試運転をすることに。
実は、ミッション。
イギリスでしばらく乗っていたけれど
もう10年以上前だもんね・・・。

いよいよ、書類交換と
お金の支払い。

値段を交渉し、
最終的に合意し
お金を渡したときに
 
「わ!!すごい!!」
 
っと驚かれた。
 
「え?なに?」
 
「いや、こんなにお金をキレイに並べている人は
尊敬できるし信頼できる。」
 
「私、お金をきれいに並べるのが好きなのよ。」

渡すときに
100ポンド単位でまとめていたことに褒められた。
意外なところで褒められるものなのね・・・。
 
 
「こうやって大切に乗ってくれたり
大事に扱ってくれる人のところに行くのが
一番うれしいよ。」
 
 
「私も、お金はもちろん大事だけれど
こうやって、車や心を大切にするって一番大事なことだと思うよ。
おまけにね、あなたの時間厳守のところ素晴らしい。」

とお互いたたえ合って
気持ちよくお互いに利益をもたらす売買ができました。
 
 
帰りに燃料タップリ入れて2代目ボルボ
満腹になったはず。
これから、どうぞよろしくね、とごあいさつして
小学校へお迎え。
 

お迎えに行ったとき
ナリスズには何も言わず
「今日もバスか・・・」とつぶやいたナリ。

バス停近くに停めていたボルボの
車のドアをリモートで開けた。

「え?買ったの?」
「そうよ。」
「やったー、これ、うちのだったら
いいなーって思ってたの。かっこいいね。」
興奮気味のナリ。
スズも「わー、びっくりした。」と嬉しそう。

チバが中学校から戻って来て
車を見せたら
 

「おー、いいねー。」
だって。
ということで、ピアノのレッスンが終わり
みんなでドライブついで
プラス夜ご飯作る気力もなく
Mの店に夕飯を買いに行きました。
 
 
 
 
 
ようこそ、我が家へ。
ボルボジュニア、
これから、どうぞ、よろしくね。