水曜日がやってきた。

スズの怖い先生がいる日。

 

 

 

「お母さん、いすずちゃん、学校かわりたい。」

「学校行きたくない。」

をずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと言っていた週末。

 

 

 

今朝も

沈んだ顔で

「学校行かない。」

と、お着換えをボイコット・・・。

 

 

 

気持ちはわかるが

こっちは時間との闘い。

 

 

 

どうにかして

連れて行くのだけれど。

 

 

 

ちなみに

彼女が交渉で勝ち取ったものは

お気に入りシリアルを買うこと。

 

 

 

どうせ、シリアルのストックもなくなっていたからお安い御用だけれど、

大げさに了承した。

 

 

 

 

 

 

朝、車を降り歩いて学校に向かう道中

顔は下を向き、考え事をしながら

私の手をいつもよりギュッと

強く握っている。

小さい手からこんなに気持ちが強く伝わってくるって

切ないね・・・。

 

 

 

さて、これからどう手を打とうかな・・・と

考えていた。

 

 

 

学校に近づいてきた。

スズが顔を上げて話しかけた。

 

「お母さん。」

 

「ん?」

 

「一人で大丈夫。」

 

「え?」

 

「一人で学校に行けるよ。」

 

「お母さん、クラスルームに行かなくていいってこと?」

 

「うん、大丈夫。」

 

 

 

 

自分の中で踏ん切りがついたのか

上を向いて、足早に歩き始めた。

 

 

 

6歳児の覚悟・・・。

ちっちゃな女の子が自分で決断したこと。

前に進む力のギアチェンジ。

 

 

 

「いってきまーす。」

後ろを振り向かず

走ってクラスルームに向かっていった。

 

 

小さな女の子なのに

ものすごくかっこよく見えた背中だった。

 

 

歳を言い訳にせず

私もかっこいい背中を見せられるようにしなくちゃね。

 

 

 

ありがとう、スズ。