ごきげんよう!さわこです。

 

聖書に関心を持ったノンクリスチャンの友に貸してもらった本。

「この一冊で聖書がわかる」白取春彦著

とても面白い。

何となく知っているようで、実ははっきりとは覚えていない事柄を、確認できるのでとても面白い。

例えば、

「BCは、英語で Before Christ だとは知っているけれど、ADは、英語じゃないの?何の略?」

「ラテン語よ。」

「ではラテン語でなんていうの?」

と聞かれたら、もう答えに窮してしまう。

聖書を読んでいても、聖書にはそうしたことは書かれていないからだ。

 

そこで、白取先生のこの本を読むと、「ああ、そうなんだ」と分かる。

だから、面白いのです。

「さわこさん、あなたが面白いと思ったところにはラインを引いて、

白取先生は、こう書いているけれど、ちょっと違うかな?って思ったところには

書きこんでから返してね。」

と友の有難い注文です。

 

そんな次第で、自分の本であるかのように、ラインを引き、書きこみつつ、楽しく読んでいます。

覚書としてワードにまとめています。順次、投稿していこうと予定しています。

 

1、西洋紀元、西暦について

BC・・・Before Christ 英語

AD・・・Anno Domini アノドミニ(わが主の年)  ラテン語

西暦紀元を使用するようになったのは、西暦525年から。

それは、キリスト教の重要な祝祭日の一つ、

復活祭(イースターとも呼ばれる)がいつであったかを

決定する必要があったという事情があったからである。

 

2、イエスの誕生日について

12月25日が、イエスの誕生日であり、降誕祭(クリスマス、クライスト+マス、キリストの祭り)と決まったのはいつか。

西暦325年の初夏にニカイア【現在のトルコのイズニク】で開かれたカトリックの最初の公会議で決められた。

 

3、世界の元日について

〇イスラム教世界でも便宜的に西暦は使われるが、イスラム教徒たちの間では、ヒジュラ暦(英語ではAHと略記)。

これは、最後の預言者であるムハンマドが、メッカからメディナに移住しようとして、メディナに到着した年を紀元元年と設定したもので、

西暦622年9月22日を紀元元年とした。よって、この日がイスラム教世界での元年1月1日となる。

ヒジュラ暦は完全な太陰暦である。月が地球を一周する時間は29日と半日。

1年は354日となるから、毎年の月と季節はその分だけずれていく。

 

〇東南アジアの仏教国でも西暦は使われるが、ブッダの死んだ年の西暦と同じであるから、ヒジュラ暦のように月日が毎年変わるわけではない。

 

4、天国と地獄と隣人

聖書は、知らず知らずのうちに私たちに影響を及ぼしているが、誤解されたままのところもある。最も大きな誤解は「天国」の概念である。

日本人は、仏教に極楽と地獄があるように、キリスト教にも天国と地獄があると思いこんでしまっている。しかし、これは誤りである。聖書に述べられている天国は全く別の意味である。

また、「隣人愛」の隣人とは、文字通りの「隣に住む人」だけではなく、自分以外のすべての人を指している。

このように、聖書という存在を知りながら、その内容を勝手な思い込みで誤解している。

 

5、聖書とユダヤ教

〇聖書はユダヤ教から生まれてきたものである。

ユダヤ教徒がどう思おうとも、聖書は最初から全人類に与えられたものであるから、私たちの実際の生活と行動を左右する善悪の基準をたどれば、必ず聖書に行きつくのである。

 

旧約聖書の成立は紀元90年。ユダヤ教の聖典となったのが118年。

それを編纂し直して、新約聖書を加えてキリスト教の正式な聖典としたのが397年。

 

6、ヘブライ→イスラエル→ユダヤ

イスラエルの歴史は、紀元前20~18世紀あたりから始まる

当時のイスラエル人たちは遊牧民族であった。遊牧民族とは、羊の群れを飼いながら流浪する民族のことである。

そのころは、ヘブライ人(ヘブル人)と呼ばれていた。

その名前は「過ぎ行く人」「歩く人」という意味の言葉である。これも彼らが遊牧民族であったことを示している。

 

〇このヘブライ人たちがイスラエル人と呼ばれるようになったのは「カナン」という地に定着するようになってからで、紀元前1235年~1210年頃だとされている。

イスラエルとは「神は強し」という意味である。

 

〇ユダヤとは「神を賛美する」という意味であるが、その名前の由来は、紀元前930年頃にイスラエル王国が南北に分裂し、その時の南の王国が「ユダ」という名称になった。

 

〇イスラエルの10部族(ルベン族シメオン族イッサカル族ゼブルン族ガド族アシェル族、ヨセフの二人の息子であるマナセ族、エフライム族ダン族ナフタリ族

 

南王国ユダの2支族とはユダ族ベニヤミン族で、これにレビ族を加えた3部族がユダヤ民族の直系の祖となったとされる。

実際には南王国には2部族でなく3部族が存在したわけだが、祭司職であるレビ族は土地を持っていないので

数えないのが慣例であるため「2部族」と呼び習わしている。

 

〇遊牧人族であった頃は「ヘブライ人」カナンの地に定住するようになってからは「イスラエル人」、世界各地に離散するようになってからは「ユダヤ人」と呼ばれている。ユダヤ人という人種は存在せず、ユダヤ教を信じる人がユダヤ人と呼ばれている。

 

マラナ・タ

ヘブライ人(ヘブル人)とは、「過ぎ行く人、歩く人」という意味だったと知ったことがとてもうれしい!

イスラエル、ユダ、との名前の変遷と、名前の意味は、通読を繰り返しているうちに分かってきたのだけれど、

どうして、そもそも、ヘブライ人と呼ばれていたのは、どうしてなのか?

聖書に書かれていながら、私が気づいていなかったのかもしれない。