ダンベルを投げ捨ててもいいの?
▲落としたくなる気持ちは分かる。しかし・・・
パーソナルトレーナーの澤木です。
フィットネスコラムです。
ガシャーン
ガシャーン
ド―――ン!
↑何だか分かりますか?
フィットネスクラブやジムでたまに見かける光景です。
ダンベルとダンベルをガシャン、ガシャンと当て、最後に床にド―――ンと落とすというか投げ捨てる。・・・大概のフィットネスクラブには「ダンベルを落とさないでください」などの注意書きが掲示してあるはずです。
にも拘わらず、なぜ一部の人は、ダンベルを床に投げ捨ててしまうのでしょうか?あと20cm、あと10cmで床なのに、なぜそこで手を放してしまうのでしょうか?
その原因を探った結果3つのポイントが浮かび上がってきました。
①落とすことがカッコいいと思っている
②周りの人が落としているのをみて真似をしている
③フィットネスクラブやジムのトレーナーが注意をしない
①落とすことがカッコいいと思っている
ダンベルトレーニングで、鏡を見ながらストイックに追い込んだあと、華麗にドーーーンと落とす自分に酔っているトレーニー(トレーニングする人)は意外に多い。
しかし、自分しか見ていないので、落としたことでの騒音や、危険について、周りからどう思われているかは気づいていない。
「ダンベルを床にそっと置くまでが筋トレ」(*1)という名言があるように、大人のマナーを守りましょう。
②周りの人が落としているのをみて真似をしている
誰でも自由に使える市民体育館や、トレーナーが仕切れていないフィットネスクラブのフリーウェイトゾーンはもはや無法地帯(のところが多い)。ベテランがド―――ンと落とせば、そういうものだと思い、新しくトレーニングを始めた人もド―――ンと落とすことを真似します。
ダンベルはみんなで使うものですし、破損したら使えなくなります(そのクレームはスタッフに行くでしょう泣)。自分たちのためにも道具は丁寧に扱っていただきたいものです。
あるフリーウェイトをやらない女性が言っていました。「あの工場のような、エリア(フリーウェイトゾーン)には怖くて入れない」。・・・工場(笑)。女性が安心してトレーニングできる上品な環境にしていきましょう。
③フィットネスクラブやジムのトレーナーが注意をしない
細くて身体ができていない若い新人トレーナーさんは、ムキムキででかくて(筋肉も脂肪も?)コワモテで、10年以上のヌシ化しているオジサンに注意するのは怖いことでしょう。
しかしここは、プロなのですから、激しくド―――ンと落とす人には、やはり注意をしていただきたいものです。もし注意ができないのであれば、「ダンベル落とさない月間」などを設定し、組織として良いマナーづくりを推奨していけば良いと思います。
一部のジムにはありますが、落としても良い用の分厚いクッションを用意しておいて、ここならOKなどと決めておくなども手かも知れません。
もちろん、お手本となるトレーナーが、ド―――ンしていたらいけません。
まとめ
立っている姿勢からダンベルを床に置くという行為は、荷物を床に置く行為と類似しています。読者のみなさんは、自分の荷物を常に床に投げ捨てますか?もしもその荷物の中に大切なものが入っていたり、他人(上司や恋人の)の荷物だったらどうしますか?
そうっと置きますよね。それくらいの気持ちでダンベルを扱ってあげてあげてください。周りへの配慮ができる良いトレーニーへの第一歩です。
私も会員である、かの有名なゴールドジムの田代誠さん(ボディビルダー)が、こういったそうです。「道具を雑に扱うヤツは、雑な身体しかつくれない。」(*2)周りへの配慮や、道具への愛情が、あれだけの筋肉美を作るのですね。
(*1)ワタクシ澤木一貴の筋肉格言のひとつ
(*2)ゴールドジムに精通する藤田ダニエラ裕子氏から伺った田代氏の言葉
▲投げちゃダメです。